京都青年2015年9月号 記事一覧
シリーズ 京都YMCAの委員会
◆京都YMCAの専門委員会◆
活動推進専門委員会
活動報告
第4回会員協議会
リフレッシュファミリーキャンプ
アジアユースコンボケーション
厦門インターナショナルワークキャンプ
サマープログラム
シリーズ 舞鶴からこんにちは!
シリーズ 舞鶴からこんにちは!
若者は平和のビジョンに目覚めるか
学校法人京都YMCA学園監事
「守ろう憲法と平和きょうとネット」元代表幹事
服部 待
敗戦から70年。戦争放棄をしたはずの日本が再び戦争する国に戻るのか、いま国を二分する論争が行われている中で、全国各地の老若男女、市民が社会に向かって「安保法案に反対」の声を上げる動きが活発化し、とりわけそれをリードしている学生たちの新しい運動スタイルに注目が集まっている。
ただ座って見ていることなんてできない。
だって「僕らの民主主義」なんだぜ。
私たちは自由と民主主義を望みます。
そして、戦争に反対します。
本当に止める。
と宣言して立ち上がった10代から20代前半の若い世代のSEALDs(自由で民主的な日本を守るための学生による緊急アクション)は、首都圏からSEALDs Kansaiへ、SEALDs TOUHOKU・SEALDs RYUKYUへと全国にその翼を広げながら、国会前や各都市の街角でその訴えが繰り広げられ、学者・研究者も一緒になってアピール行動やデモを展開している。
精一杯にお洒落した若者が、スマホ片手に自らの考えを自分の声にして演説をする。彼らはよく学習をしているし、内容も的確で我々の心にストレートに響く。そしてデモに参加する人々は、テンポの速いラップ調のコールに合わせ「民主主義ってなんだ、これだ」と真剣に叫んで歩いている。
彼らが表明している主張は、「いまこそ、若い世代が政治の問題を真剣に考え、現実的なビジョンを打ち出さなければなりません。…(略)…そして何より、この社会に生きるすべての人が、この問題提起を真剣に受け止め、思考し、行動することを願います。私たち一人ひとりの行動こそが、日本の自由と民主主義を守る盾となるはずです」と訴え掛けており、彼らの模索する平和的なビジョンの構築にエールを送りたい。
日本の社会は少子高齢化が進み、戦争体験者が2割を切った状況で 来年から選挙権が18歳まで引き下げられようとしている。格差や貧困が徐々に拡大する低成長経済の時代に、日本社会の将来をいかに方向づけ、また世界の平和文化をどのように構築するか、いま若者たちのリーダーシップに大きな期待と挑戦が求められている。
明治初期の日本でYMCA運動が始められた時代は、北米YMCAからキリスト教と共に先進的な文化や民主主義の思想が伝えられ青年たちの間に拡がった。1889年京都YMCA創立時に礎を築いた中村栄助や安部磯雄、新島襄といった人々も、若くしてYMCA運動に触れて、京都の文化発展や日本の近代政治の基礎固めに活躍した歴史がある。
一方、戦後アメリカのYMCAではデモクラシー教育の一環として、全米各州で高校生の模擬州議会を開き、そこから選ばれた代表者たちが最後にホワイトハウスへ結集してくるプログラムが今日まで続けられているという。
京都YMCAは、青少年の人格形成を目指す様々な活動を軸にして、命の重みや人権の尊さを学び、多様な価値観や文化が共生できる社会を築くために、若者たちが平和のビジョンに覚醒していくことをその重要な使命としている。
老人は夢を見、若者は幻を見る (ヨエル書2章1節)
シリーズ 京都YMCAの委員会
◆京都YMCAの専門委員会◆
これまで常置委員会の活動についてご紹介してきましたが、常置委員会ではその役割のうちのある部分を専門的に担う専門委員会を設け、役割を分担しています。
YMCA事業委員会の下には体育活動専門委員会、野外・キャンプ専門委員会、リトリートセンター専門委員会、サバエキャンプ場専門委員会の4つの専門委員会があり、YMCA活動委員会の下には活動推進専門委員会、国際協力専門委員会、ボランティアビューロー専門委員会の3つの専門委員会があります。
これらの専門委員会についてこれから紹介してゆきます。
活動推進専門委員会
活動推進専門委員会は、京都YMCAの年間の会員、一般市民向けの各種イベントプログラム行事を企画運営しております。それぞれのプログラムは各々実行委員会を組織して企画を行い、活動推進専門委員会が主体となって実施をいたしております。
たいへん活発で人数も多い専門委員会です。毎年企画運営する主なプログラムを年初から列挙すると、「チャリティーコンサート」「創立記念集会」「かもがわチャリティーラン」「会員協議会」(以前は会員総会)「社会セミナー」(以前は平和の集い)「YMCA・YWCA合同祈祷集会」「市民クリスマス」(最終日がクリスマスキャロリングの1週間行事)があります。また、「AIDS文化フォーラム」にも委員を派遣して協力しています。さらに次年からは「The Y cup京都ミニバスケットボール大会」も実施運営が移行されることになりました。
また、その他専門委員会が担う実行委員会の中には、「チャリティーラン」や「AIDS文化フォーラム」のように毎年実行委員会組織が、独自に委員の選定から実施を企画運営する大きなプログラムもありますが、その場合はその実行委員会を活動推進専門委員会が支援しております。
このように活動推進専門委員会は京都YMCAの活動を会員だけではなく、広く一般市民に広げるための重要な企画運営の専門委員会の一つです。
委員一同、大変バイタリティーをもって活動しておりますので、是非皆様のご参画をお待ちしております。
執筆者:前 登
活動報告
第4回会員協議会
公益財団法人京都YMCAの2015年会員協議会が6月26日(金)、三条本館マナホールにて、84名の参加者のもと開催されました。物故者黙祷の後、司会者より開会が宣言され、浅野献一牧師による聖書朗読・開会祈祷、亀井剛理事長挨拶の後、京都YMCAに係わる様々な団体の方々から順次活動報告をいただき、また様々な紹介が行われました。
活動報告では、最初に「ぽかぽかはらっぱ」リーダーより、病院に入院中の子どもたちのきょうだいのためのボランティアリーダー活動が紹介され、続いてボランティアビューロー登録グループ「障がいのある子どもたちの創作広場パレット」より日頃の活動報告が行われ、ワイズメンズクラブからは、前回に指名された京都トップスワイズメンズクラブよりクラブの年間活動について報告が行われました。
紹介事項としては、京都YMCA国際福祉専門学校日本語科で学ぶ留学生の奨学金受給者4名の内、3名の留学生より自己紹介とスピーチが行われたほか、前年度維持会員B認証者7名の方が紹介され、記念の聖書が亀井理事長から手渡されました。
今年は、永年功労感謝の時間が設けられ、この度任期満了で法人の評議員を退任される児玉實英氏と佐藤博氏に、永年に亘り京都YMCAの重責を担って来られたお働きに対し、亀井理事長から感謝の言葉が述べられ、お二方からもスピーチをいただきました。
また、昨年、創立125周年を迎えた京都YMCAでは様々な記念事業が行われましたが、記念募金の状況について記念募金委員会の委員長でもある亀井理事長より報告が行われ、続いて久保田展史主事より新たに発行された125周年記念誌の紹介が行われました。
後半、タイムスケジュールの関係で発表時間が充分でなかった部分もあり、今後に向けての課題も残りましたが、京都YMCAに係わる様々な方の報告を聴くことができ、YMCAへの理解を深める良い機会となりました。
報告 活動推進専門委員会 河合久美子
リフレッシュファミリーキャンプ
「リフレッシュファミリーキャンプ」は、東日本大震災後今なお不自由な生活をされている福島県在住のご家族を対象に、夏休み期間に京都でリフレッシュしていただくことを目的としたプログラムです。東日本大震災復興支援募金を用いて昨年より実施しています。2回目となる今年は、7月21日から24日の日程で、小学生8名とその保護者4名:合計12名(4家族、各家庭3名ずつ)が参加されました。
「今回はより京都の特色を活かしたプログラムにするべく、京都・宇治観光をメインに計画しました。
当初心配されていた台風はプログラム実施前になんとか過ぎ去ってくれたものの、中2日は予想外の雨により、一部計画の変更を余儀なくされました。子どもたちが楽しみにしていた屋外プールや京都市動物園は残念ながら中止となりましたが、代わりに訪れた青少年科学センター、京都国際マンガミュージアム、京都水族館、錦市場・寺町商店街でのお買い物など、雨のプログラムでも子どもたちは大はしゃぎでした。また、保護者の方が楽しみにしておられた宇治川の鵜飼見学も川の増水により中止となってしまいましたが、代わりに、夕食をいただいた喜撰茶屋さんにて、鵜匠の江﨑洋子さんから鵜飼のお話を聞くことができました。連日の蒸し暑さで少しお疲れの様子もありましたが、福島からは遠くてなかなか訪れる機会がなかった京都を、充分に楽しんでいただくことができました。初めは知らない人同士、少しどぎまぎしていた子どもたちでしたが、1日目が終わるころには早くもすっかり打ち解け、4日間たくさんの笑顔を見せてくれました。
今回のプログラムでは、京都ZEROワイズメンズクラブ、京都グローバルワイズメンズクラブ、京都エイブルワイズメンズクラブやVOLATZからの食事提供、ご寄附、運営へのご協力をいただきました。また、スタッフとして参加してくださったボランティアの方など、去年に引き続き多くの方のご支援をいただきました。平日のお忙しい中ご支援くださった皆様に感謝申し上げます。京都YMCAでは、今後も被災者の皆様に寄り添った支援を続けてまいります。今後ともご支援宜しくお願いいたします。
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【参加者の声】
○以前に自然体験の保養に参加したことはありましたが、今回のように観光が出来た保養にとても驚きました。ちょうど長女がテレビ番組の影響でお寺などに興味を持ち始めていたため、実際に金閣寺など見られた時とても感動していました。祇園祭も見られて、娘は帰りの新幹線の中で色々と興奮しながら話してくれました。きっと娘たちには一生忘れられない大切な思い出になったと思います。
○震災後、不安な事がまだまだありますが、みなさんに親切によくしていただいた事は忘れません。楽しい思い出をありがとうございました。
アジアユースコンボケーション
ワイズメンズクラブ国際協会第26回アジア地域大会の開催に合わせて、7月29日(水)から5日間に渡り、2年に一度のアジアユースコンボケーション(AYC)が京都で開催されました。AYCはアジア各国の15歳〜30歳のユースが集まり、セミナーやセッションを通して世界が抱える課題について学び、またユース間同士の交流を深めるカンファレンスです。今回のテーマは「Leaning to have peace ~what we do? ~」でした。
セッションではまず、それぞれが思う「自分にとっての平和」の考えを共有しました。そして、いくつかの講演を聞いて新たな知識や考察法を吸収した後、最終的には地域ごとに分かれ、平和な世界をつくるために取り組むアクションプランを練り上げました。またセッションやセミナーの合間を縫って、美山かやぶきの里の見学や鮎つかみ、文化紹介として各国の歌や踊りを披露するなど、ユース同士の交流を深めました。
さまざまな文化背景をもつ同世代の仲間たちと平和について議論し、時には夜遅くまで熱く語り合うなど、普段の日常業務ではなかなか得られない貴重な経験をすることできました。そして何より、参加者みんながすべてのプログラムに本気で取り組み、お互いのことを本気で分かり合おうとしていたことが素晴らしかったです。
厦門インターナショナルワークキャンプ
「厦門インターナショナルワークキャンプ」は、台中YMCAが毎年、中国・厦門市で厦門YMCAと共に実施している、地元小学生を対象とした5日間のデイキャンプです。今年は8月8日から17日にかけて、厦門市内の小学校で実施され、100人余りの地元の小学生が参加しました。また今年は初の試みとして、京都YMCAと韓国・仁川YMCAからもユースボランティアを派遣し、4か国協同での開催となりました。京都YMCAからは、国際ボランティアの大学生3名と職員、元職員各1名の計5名が派遣され、海外のYMCAのボランティア活動を学び、海外の子どもたちやユースの仲間たちと交流を深める貴重な機会となりました。
デイキャンプの一日は、早朝6時20分に集合し、体操やその日の活動の練習から始まります。日中は、6つのチームに分かれて子どもたちに歌や英語、工作などを教えたり、学校全体を使って一緒に遊んだりして過ごし、子どもたちが帰宅した後は、夜22時頃までミーティングやユース同士の交流の時間になります。活動時間が長くハードな日程の中で、ユース同士の結束も強くなり、キャンプを企画し運営する台中のユースたちの情熱や、それをサポートし4か国のユースを受け入れる体制を整えてくれた厦門YMCAスタッフの思いを感じ取ることができました。
またキャンプ期間中の8月8日から9日にかけて台湾や中国・福建省を通過した台風の影響で台中・仁川チームの到着が遅れるなど、予定通りいかない部分や習慣の違う海外生活、中国語でのミーティングや英語がわからない子どもたちとの交流など、京都からのボランティア3名にとっては戸惑いもある中、今まで培ってきた英語力で他の国のユースたちと協力し、持ち前の積極性と明るさを活かして自分にできることを懸命に模索して活動できた10日間でした。
サマープログラム
【夏季集中スイミング】
7月31日~8月3日の4日間と8月5日~8月9日の5日間、京都YMCA5階プールにて夏季集中スイミングを実施しました。合計で345名の子どもたちが参加し、目標の水泳ワッペンを目指し練習に励みました。
両期間とも3日目にプールサイドでの参観日を設け、子どもたちが泳ぐ姿を保護者の方々に近くで見ていただきました。参観日はいつも以上に子どもたちは元気いっぱいに泳いでいました。また両期間の最終日にはワッペンテストを実施し、がんばって練習した成果の発表をしてもらいました。今回の夏季集中スイミングで初めてYMCAの水泳ワッペンをもらった子、目標の水泳ワッペンをもらえた子、目標のワッペンには残念ながら届かずに悔しい思いをした子など様々でしたが、泳力や水泳技術の向上はもちろんのこと、グループのお友だちを応援したり、また協力し合うなど人間としての成長もこの夏季集中スイミングで見ることができたと思っています。
平泳ぎチャレンジコースでは定員を超える44名の参加、初めてスイミングに参加する幼児年少さんを対象とした教室では21名の参加があり、YMCAに多くの信頼を寄せていただいていることを感じました。今後もたくさんの子どもたちが京都YMCAに足を運んでくれることを指導者一同願っております。
【夏季体育教室】
夏の体操教室では、「鉄棒・とび箱が好きになる教室」、「わくわく体育教室」を行い、約90名の子どもたちが参加しました。
鉄棒・とび箱が好きになる教室では、2~5人のグループを作りそれぞれが鉄棒・とび箱・マットの練習を行いました。練習の前のウォーミングアップでは、大縄跳びをし、一人で跳んだり友だちと跳んだりして運動以外にも友だちと協力するということが身につきました。毎日の練習の中で、少しずつできることが増えていき、子どもたちの意欲も高まっていきました。最終日は、発表会という形でこれまで練習してきたことを保護者の方に近くで見てもらいましたが、緊張の中、普段よりも力を発揮することができた子どもがたくさんいました。できた時の喜び、あと少しだった時の悔しさなどをリーダーも一緒に感じることができたプログラムでした。
わくわく体育教室では、幼児が参加し、島渡り、ハードル、ケンケンパーなどのサーキット、大縄跳び、マット運動、ボールを使ってかけっこなどのプログラムをしました。ジャンプの仕方やタイミングなど一から縄跳びの跳び方を学んだり、ボール遊びでは単純な動きから、複雑にしていったりして子どもたちの「できた」を増やしていくことができました。基礎運動能力を高めていくため、遊びながらその運動能力を体験・習得していくことをねらいとして取り組みました。
どの子どもも毎日笑顔で一生懸命運動しているということが印象的でした。
シリーズ 舞鶴からこんにちは!
4月に開校して半年が経ちました。
入学当初は緊張していた学生と教職員も、少しずつ授業や環境に慣れてきました。
今回は、前期のイベントや学生の様子を紹介します。
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【介護福祉学科】
5月21日に、舞鶴市内にある障がい者支援施設を訪問しました。施設内の見学に加え、レクリエーションなどで入居者の方と交流をしました。最初は、何を話していいのかわからず不安そうでしたが、時間が経つにつれて会話が弾みました。
6月25日はベッドメイキングの試験でした。4月以降さまざまな介助技術を学んできましたが、ベッドメイキングでは、シーツをきれいに整えることが褥瘡予防にもつながることを学びました。
【国際観光ビジネス学科】
毎週木曜日はスーツデーです。学生たちはスーツで登校し、ビジネスマナーや観光業界について学んでいます。社会人にとっては当たり前のマナーも、学生にとっては新しい学びです。
7月26日、実習の第1回目。台湾から来る学生との交流を事前にプランニングし、実習に挑みました。天橋立と五老ヶ岳の観光案内や、舞鶴YMCAでの昼食と日本文化の紹介(折り紙)を行いました。
【学校生活】