京都YMCAでは、全国のYMCAとともに公平で平和な世界の実現への第一歩としていじめ反対運動「ピンクシャツデー」に取り組みました。
今年のピンクシャツデーは、2月24日(水)。
前後の期間中は、「いじめ」について考え関心を持つきっかけとなる企画を実施しました。
♡「ピンクシャツデー」とは…
世界的いじめ反対運動です。
2007年、カナダの学校でピンクのシャツを着た少年がゲイと言われいじめられました。それを知った2人の少年が50枚のピンクシャツを友人・知人に配りシャツを着て登校することを呼びかけたところ、翌日呼びかけに賛同した多くの生徒がピンクのシャツを着て登校。学校中がピンクに染まり、自然といじめがなくなりました。その運動はやがてカナダ全土、世界に広がり、2月最終水曜にはピンクのアイテムを身に付けて、いじめ反対を訴える「ピンクシャツデー」が始まりました。
いじめに対して関心を持ち、「傍観者」にならない決意を表す大切な1日となっています。
***実施プログラム***
ピンクの紙にメッセージを書きました。(期間:2/17(水)~28(日))
いじめに反対する気持ちを表すピンクのアイテム着用を呼びかけました。(期間:2/22(月)~28(日))
第13回発達障がい児理解セミナー を開催しました。(2/27(土)実施)
今一度、いじめを考える~いじめは子どもたちだけの問題か?~ を開催しました。(2/28(日)実施)
ピンクの紙にメッセージを書きました。
期間:2/17(水)~28(日)
ピンクシャツデーに合わせて、1階ロビーで、「いじめをなくすにはどうしたらいいか」「自分に何ができるのか」について考えたメッセージを募集しました。
寄せられたメッセージで大きなピンクシャツを作りました。
メッセージの一部をご紹介します。
♡「一人ひとりが言葉で話して伝え、いじめをなくす。」
♡「もしかして、知らないうちにいじめをしてしまっているかも…自分のことをもう一度見つめ直そう!」
♡「友だちのいいところを見つけよう」
♡「自分と他人、違いがあるからおもしろい」
サッカー大会やスイミングのクラスでもメッセージを書いてくれました。
いじめに反対する気持ちを表すピンクのアイテム着用を呼びかけました。
期間:2/22(月)~28(日)
京都YMCAで活動する子どもたちやユース、会員・会友の方々にピンクのアイテムの着用を呼びかけました。たくさんの方が「いじめ反対」に賛同する気持ちを表すピンクのシャツや小物、文房具などを身に付けて来館してくださいました。
また、ワイズメンの皆様、ボランティアリーダーや国際ボランティア会のユースたちもピンクシャツデーに賛同し、それぞれの集会や例会でピンクのアイテムを身に付けてくださいました。
日本語科の学生たちは、缶バッチを作りピンクシャツデーを呼びかけてくれました。
第13回発達障がい児理解セミナー を開催しました。
2/27(土)実施
京都YMCAでは毎年、発達障がいについて正しい理解を進め、子どもたちへの適切な支援のあり方を考える発達障がい児理解セミナーを開催しています。今年は、ピンクシャツデープログラムの一環として、「子どもが本当に伝えたいこと 保護者の関わり方、先生の関わり方から見える子どもの問題行動」と題し、保護者、学校教員にご参加いただきました。
小谷裕実先生(花園大学社会福祉学部臨床心理学科教授)に基調講演を、長谷川智広先生(京都市教育相談総合センター担当係長)、鳥山晃子 先生(天理市立柳本小学校校長)にそれぞれ実践報告をしていただきました。
最後に、参加の保護者、支援者のグループに分かれ、そこに先生方にも入っていただき、それぞれの現状、困っていること、課題などを共有しました。
セミナーを通して、「保護者、教員も困っているが、一番困っているのは子ども本人」「望ましい行動を増やすために、ほめることはとても大切であり、ほめる際に子どものよい行動が終わるのを待つ必要はなく、よい行動が始まったら、すぐにほめ始めるなどといったほめるコツ」「望ましい行動を指示するためには、予告→指示→ほめて終了の段階をふむこと」など、子ども達との関わり方を考える機会となりました。
今回のセミナーが、それぞれの場で生かされ、子どもたちの成長につながることを願っています。
ご参加いただいた皆様、講師の先生の皆様、ありがとうございました。
今一度、いじめを考える~いじめは子どもたちだけの問題か?~
を開催しました。
2/28(日)実施
「今一度、いじめを考える~いじめは子どもたちだけの問題か?~」をテーマに桶谷守先生(京都教育大学教授)に講演いただきました。いじめの事例報告、いじめの構造、いじめの過去と現在比較に加えて、無料通信アプリLINEいじめ事例体験などを通していじめを考える時を過ごしました。
LINEは関係性構築のために存在するはずが、「文字」でのコミュニケーションは、相手の表情、表情から見てとれる感情を見ることができないために、逆に人を追い込んでいたり、誤解を招く可能性があるため、大きな危険をはらんでいることを実際に体験しました。
また「子どもは大人の鏡である」テレビ番組でのふざけやからかいを笑いとしているなど大人がそんな価値観を植えつけていること、大切なことは「相談者どう作るか、気持ちを分かろうとする人がいることが大切である」など、多くの学びの機会となりました。
ご参加いただいた皆様、講師の先生の皆様、ありがとうございました。
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このピンクシャツデーをきっかけとして、今後ますます地道な取り組みが必要となります。
京都YMCAでは、「いのちあるすべてのものが共に生きる平和な世界を築く」ための第一歩として、これからもいじめを傍観しない、いじめに反対する一人一人の気持ちに寄り添う活動を続けていきます。