京都YMCA News(京都青年) 2018年7・8月号


京都YMCA News 2018年7・8月号 記事一覧

舞鶴から世界へ語り継ぐ 平和の願いを世界へ未来へ

活動報告
リトリートセンター ホタルの夕べ
YMCA三条保育園 開園感謝会
代議員会・会員協議会

PICK UP
京都YMCAのユースエンパワメント
京都YMCAの子育て・子育ち


舞鶴から世界へ語り継ぐ 平和の願いを世界へ未来へ

 

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「私たちは、アジア太平洋地域の人びとへの歴史的責任を認識しつつ、世界の人びとと平和の実現につとめます。」(日本YMCA基本原則から)7・8月号は、毎年、様々な視点から平和について考える文章を寄稿いただいています。

京都YMCAは2015年に舞鶴市より誘致を受け、府北部の次を担う人材の養成のため舞鶴YMCA国際福祉専門学校を新設しました。それ以来、毎年、学生への平和教育授業や体験授業を、舞鶴引揚記念館と共に行っています。
今号は舞鶴引揚記念館の山下館長に平和への願いをお聞きしました(編集部)。
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舞鶴引揚記念館 館長 山下 美晴

舞鶴市は、京都府北部の日本海に面した、自然豊かで美しいリアス式の海岸線と天然の良港をもち、古くから海とともに栄えてきたまちです。明治、大正、昭和は軍港として、第2次世界大戦終結後は、海外からの引揚者を迎える引揚港として、日本の近現代史に大きな役割を担ってきました。

引揚港として、昭和20年から33年まで13年間にわたり海外から約66万人の引揚者をお迎えし、そのうちの7割はソ連に抑留され、重労働や寒さ、飢えなど筆舌に尽くしがたい労苦の末、引き揚げられたシベリア抑留の体験者です。
引き揚げは国の事業ですが、当時の舞鶴市民も、物資不足で自分たちの生活もままならない中、出迎えや湯茶の接待、ふかしいものふるまい、慰問などで、苦難の末引き揚げられた方々を心から歓迎し、引揚者の心身を癒したまちの歴史でもあります。

「戦後の第一歩をしるした舞鶴に、形あるものとして平和の尊さを後世に伝えていってほしい―」体験者の熱いご要望にお応えし、昭和63年に「舞鶴引揚記念館」が開館。今年で30周年を迎えます。
衣類や生活用品、手紙など当時の貴重な資料や体験者の記憶で描かれた絵画など現在約16,000点を所蔵。開館からのべ417万人を超える来館者を迎えています。

現在、舞鶴市内の小学6年生は全員がふるさと学習として、当館の学芸員による事前学習と来館の機会に、「引き揚げ」を学んでいます。それをベースに、中学校や高校もそれぞれ独自の取り組みを行っていただいています。その積み重ねもあり、昨年、館内の語り部活動に、初めて中学生が自主的に参加し、「中学生の語り部」が誕生しました。また、全国からの教育旅行の誘致も進め、次世代に平和の尊さを強く発信するため教育普及にさらに力をいれて取り組んでいきたいと考えています。

また2015年に、当館が収蔵する引揚関連資料が「ユネスコ世界記憶遺産」に登録されたのをきっかけに、引き揚げやシベリア抑留に関連する海外のまちとの交流も徐々に広がっています。かつて、旧ソ連時代に抑留地であったウズベキスタンとは、抑留者が建てた「ナボイ劇場」が大地震でも倒れず多くの人の命を救ったとして、過酷な状況の中でも勤勉で強い精神力を持つ日本人に親しみと感謝の念を持たれたことを縁として、2020年の東京オリンピック・パラリンピックのウズベキスタンのレスリングと柔道の事前合宿地であるホストタウンに決定をし様々な交流も始まっています。

戦後73年がたち、戦争や引き揚げの歴史も徐々に風化しようとしています。
しかし、世界に目を転じると今もなお、紛争や戦争は絶えず、尊い命が犠牲となっています。歴史は未来に生かしてこそ、その価値が見い出されると考えています。過去の歴史をしっかりと振り返り、よりよい未来に繋げていくにはどうあるべきか―。
かつて多くの市民がさまざまな形で引き揚げに携わった舞鶴だからこそ今できることがあると考えています。

引き揚げに関する史実を語り継ぎ、平和の尊さを世界へ未来へと繋ぐ役割を引き続き果たしていきます。

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活動報告

リトリートセンター ホタルの夕べ

リトリートセンターの前を流れる笠取川はホタルの名所というのをご存知でしたか?ホタルの幼虫は水のきれいな川でしか住むことはできませんし、成虫になったゲンジボタルは幼虫の時にいた川のそばで飛び、そして1週間くらいで死んでしまうのです。

今年もリトリートセンター前を流れる笠取川で、ゲンジボタルが6月1日頃から飛び始めました。
今年のホタルの夕べは49名というたくさんの方にご参加いただきました。6月16日(土)午後6時前からリトリートセンター専門委員やボランティアの方計8名が集合して夕食の準備を始めました。午後7時開会で、自己紹介をした後はリトリートセンター自慢メニューのBBQをいただき始めました。昼間はあんなに暑かったのに、日が落ちてからは6月とは思えないほど気温が下がってきたので、BBQを焼きながらも本当にホタルが飛ぶかどうかが心配でした。午後8時頃からホタルの鑑賞にセンター入口まで皆で向かうと、センター入口付近ではあちこちにホタルが飛び交い、とても幻想的で、また思った以上に明るく光っていました。関西のゲンジボタルは2秒間光るというのは本当でした。ホタル観賞が終わった後はデザートのかき氷をいただき、子どもたちは何杯もおかわりをしていました。

また、ホタルの夕べのあと4組のご家族がリトリートセンターに宿泊され、都会の雑踏から離れて家族団欒の夜を過ごされ、鳥のさえずりで目を覚まされていました。
リトリートセンター前の笠取川はホタルの名所です。ぜひ来年のホタルの夕べのご参加をお待ちしています。

報告 リトリートセンター専門委員 青倉 国士

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YMCA三条保育園 開園感謝会

皆様の温かいお見守りの中、おかげさまで、YMCA三条保育園は6月3日(日)開園感謝会を無事に終えることができました。

京都市幼保総合支援室様、日本キリスト教保育所同盟関係の方、近隣の自治会の方々、大阪YMCA、奈良YMCA、名古屋YMCA、神戸YMCAから総主事がおいでくださり、京都YMCA理事の皆様、会員の方、ワイズメンズクラブ会長の皆様、施工業者、他関係者の方も交え総勢61名の方に参加いただきました。

第1部式典は礼拝の説教を榎本栄次牧師がしてくださり、保育が子どもの命を守る大切な使命を持つこと、京都YMCAがこの事業を始めたことの意義、キリスト教保育がこの場所で行われることの大切さを説いてくださいました。
礼拝後は亀井理事長の挨拶に続き、市長様からご祝辞をいただきました。また大阪YMCA小川健一郎総主事からもご祝辞をいただき、全国のチャイルドケアの仲間として迎えていただけたのだと実感しました。
C&C設計事務所様、流体計画様、田中工務店様の3業者様には感謝状が亀井理事長から贈呈されました。

第2部園舎お披露目では皆様、2階保育園部分をたいへん興味を持って見学してくださいました。以前事務室・講師室・教室だった部分をご存じの方々は様変わりを感慨深くご覧になられていました。床、壁、棚の木製の雰囲気を褒めてくださる方も多く、また園のパンフレットをご覧になり「施設も素晴らしいが、保育に向かう姿勢もとてもいい」と話してくださり改めてYMCA三条保育園の目指す温かい、丁寧な保育を大切にしていきたいと思いました。

茶話会では懇親後、開園からここまでの報告をさせていただき、フォトムービーも見ていただきました。主任以下全員が登壇しヤングマンの歌とパフォーマンスを披露し、加藤総主事の挨拶・感謝の言葉で閉会となりました。

皆様がYMCA三条保育園の開園を祝ってくださっていることを実感した1日でした。
保育園のスタートを見守っていただけたことを感謝するととともに、これからもご指導ご鞭撻をどうぞよろしくお願いします。

報告 YMCA三条保育園 園長 神戸 洋子

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代議員会・会員協議会

6月22日(金)、代議員会、第7回会員協議会を開催しました。会員協議会は、京都YMCAで多種多様な活動をしている会員の交流、理解を目的に行っています。

会員協議会に先立ち代議員会を開催し、2017年度の京都YMCAの活動、収支報告と2018年度の事業計画・予算について、加藤総主事より説明がなされました。

会員協議会では、ワイズメンズクラブメンバー、視覚障がいのある方のための音訳ボランティア、ユースボランティアの3名に、それぞれの活動を通して、全国YMCAのスローガンである「みつかる。つながる。よくなっていく。」に基づいたエピソードを発表していただきました。活動を越え、世代を越えて、お互いの活動、やりがいなどを知る貴重な時間となりました。

続いて、日頃よりYMCA運動を奉仕とご寄付の両面から支援していただいているワイズメンズクラブに1年間の感謝状をお渡しし、総主事より感謝の意をお伝えしました。続いて、研修制度、活動経験など認定基準を満たし、『日本YMCAユースボランティア認証』を受けたボランティアリーダー達が紹介され、理事長より認証状受け取るとともに、一人ひとりに期待のことばがかけられました。また、昨年、新たに維持会員B(京都YMCAの目的達成への協力を表明し、理事会の承認を得た会員)になった方が紹介され、亀井理事長より記念の聖書が贈呈されました。

さまざまな活動のことを知り、改めてYMCAは集うすべての人がより良い生き方を見つけることのできるかけがえのない場所であることを実感する機会となりました。

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PICK UP

京都YMCAのユースエンパワメント

若者の成長を応援する取り組みです。介護福祉学科・日本語科の学生にYMCA奨学金が授与されました。

介護福祉学科 奨学生 李 佳斌さん

 

日本語科 奨学生 鄭 晨さん、梁 閏惺さん

 

京都YMCAの子育て・子育ち

子ども達のいのちと安全を守る取り組みです。

YMCA三条保育園では、園児たちが毎月避難訓練をしています。

 

6月13日、YMCAが毎年取り組んでいる、子ども達が水難事故から自分の身を守るための着衣水泳講習会を行いました。

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