京都YMCA News(京都青年) 2019年3月号


京都YMCA News 2019年3月号 記事一覧

子育て 子育ち

活動報告
ネパールチャリティーバザー
創立130年会員集会


子育て 子育ち


京都YMCAは子ども達の成長に関わる学童保育や水泳・キャンプ・スポーツ活動を積極的に行っているほか、今年度より保育園を開設、地域の子育て支援に対応すべく「子育て子育ち」事業を推進しています。

地域において、京都YMCAに求められていることは何か― 今後の活動のヒントとして、京都市の子育て支援の取り組みについて伺いました。

京都市の子育て支援について ~はぐくみ文化の息づくまち~

京都市子ども若者はぐくみ局 子ども若者未来部長  上田廣久

京都は明治維新による都市衰退の危機の中「まちづくりは人づくりから」との掛け声のもと、地域で力を合わせ、日本初となる64の小学校を創設しました。当時より「地域で子どもを育む」ことが大切にされてきました。
現代の子ども・若者とその家庭を取り巻く現状は、「家庭規模の縮小」「情報化の進行」「共働きの増加」「地域社会の関係の希薄化」「長時間労働の常態化」「利便性の向上」「非正規雇用の増加」―。この状況に立ち向かうため、京都市はで次の5つを柱に取組みをおこなっています。

1.  地域で子ども・若者を見守り、温かく育むまちづくり
2007年、京都はぐくみ憲章(子どもを共に育む京都市民憲章)を制定し、市民、地域ぐるみで憲章の実践と普及に取り組んでいます。また、子どもの健全育成に関わる団体から成る「京都はぐくみネットワーク」とスクラムを組んで取組を推進するなど、子ども・若者を地域、社会の宝として大切に育む「はぐくみ文化」を創造、発信しています。

2. 結婚・出産・子育ての希望をかなえる子育て支援施策
妊娠前、出産、子育て期、若者支援へと切れ目のない支援を実現するべく、2017年度に「子ども若者はぐくみ局」を創設。さらに、子どもの一元的な相談窓口として、各区役所・支所に「子どもはぐくみ室」を設置し、すべての職員が「子育て支援コンシェルジュ」として質の高い窓口サービスを提供するなど、ライフステージに応じた様々な施策を展開しています。

3. 支援が必要な子どもへの取組
全国と同様に経済的な困りを抱えているひとり親家庭が多い傾向にあるとともに、児童虐待やいじめ、不登校の件数が増えています。「最も支援を必要とする子どもへの取組が、すべての子どもたちの健やかな学び・育ちを保障することにつながる」という考えのもと、貧困をはじめとした「困り」を抱える家庭への支援として、生活困窮世帯等の子どもに対する学習支援、子ども食堂をはじめとする子どもの居場所づくり等の支援を推進しています。

4. 社会全体で子ども・若者を支える取組
市民の方の善意を具現化するため、はぐくみ未来応援事業として、「事業体験型」、「現物給付型」、「事業賛同型」として、子ども・若者に対する支援や寄付を募集しています。

5. 持続可能なまちづくりのために
SDGs(Sustainable Development Goals 国際社会全体で持続可能な社会の実現を目指す2030年までの目標)の推進と、レジリエント・シティ(外的ショックにも内的ストレスにも,粘り強く対処できる、「持続可能」かつ「創造的」な組織や社会、都市)の構築につとめています。

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活動報告

ネパールチャリティーバザー

2月11日、京都YMCA三条本館にて「ネパールチャリティーバザー」を開催しました。ネパールYMCAが運営している児童養護施設の子ども達を支援しようと始まったこの「ネパールチャリティーバザー」も8回目の開催となりました。

今回もワイズメンズクラブ京都部7クラブのご協力をいただき、水餃子、カレー、フォー、揚げ春巻、フィリピンおかゆ等の屋台が出店されました。また京野菜が販売され、道行く人に気軽に立ち寄っていただきました。
1階カフェコーナーではコーヒー、チャイを飲みながら、ボランティアのYMCA専門学校の留学生が、来場者と「日本語で」和やかにコミュニケーションする姿を見ることができました。
加えて、チャイハネによるネパール雑貨販売・手作り雑貨のワークショップ、京都理容美容専修学校によるネイルアート、京都仏眼鍼灸理療専門学校によるマッサージコーナーなどのご協力をいただきました。
多くの皆様のご支援・ご協力により盛況のうちに終えることができました。
今回のイベントでは25万円強の収益金となりました。国際協力募金としてネパール支援に使わせていただきます。皆様に感謝申しあげます。

☞ 2017年度国際協力募金使途報告

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創立130年会員集会

2月16日、からすま京都ホテルで創立130周年記念会員集会が開催されました。

第一部記念感謝礼拝では、日本キリスト教団室町教会牧師の浅野献一様に「熱い魂は今、飛び立つ」と題して奨励いただきました。1889年に熱い魂を持った若者が集まり、京都YMCAを創立。その精神が脈々と受け継がれ、マルコによる福音書に登場するバルティマイのごとく、ひたむきな歩みがなされてきたこと、そしてこれからのYMCAへの期待などのメッセージをいただきました。
第二部は今後のYMCA活動にとっても大きなテーマの一つである「子育て」について、京都市子ども若者はぐくみ局 上田廣久部長よりご講演をいただきました。
第三部懇親会ではYMCAの過去、現在にまつわるクイズなどで、豊かな交わりの時を持つことができました。

創立130年を迎え、会員の力を結集して、その時代の課題に応じた活動をこれからも展開していきます。

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