京都青年 2007年7・8月号 インターナショナルチャリティーラン特集


たくさんの温かい心が集まりました

障がいのある子どもを励ますための
第3回京都YMCAインターナショナルチャリティーラン

第3回京都YMCAインターナショナルチャリティーラン

皆様のご支援とご協力のおかげをもち第3回インターナショナルチャリティーランを無事終えることができました。心から感謝を申し上げます。

第3回目を迎えたこのチャリティーランは、ランナーは378名、学生ボランティア・一般ボランティア協賛、大会運営、出店などに参加頂いた方々も数えますと延べ600名を超え、京都YMCAで最も大きな行事に成長をしてまいりました。また地域の小学校のチームや高校の参加も増え、さらに今回初めて障がいのあるランナーが参加されるなど、このチャリティーランが確実に京都に定着してきていることがうかがえ、大変うれしく思っています。

全国YMCA障がい児プロジェクト及び京都YMCA障がい児支援基金への募金額も過去3回で計500万円を超えました。私たちが目指しているチャリティーランの趣旨である、走ることができる自分自身の〈健康〉に感謝し、参加することで集う多くの人たちとの〈交流〉を楽しみ,障がいのある子どもたちへ貴重な〈体験〉プログラムをプレゼントすることが実現となりました。ひとえに京都YMCAに集う皆様のご理解で育まれたチャリティーランの大きな成果だと確信しております。

このチャリティーランの収益から得られた募金は、日本各地のYMCAが主催する「障がい児支援プロジェクト」として実施される障がいのある子どもたちのキャンプの費用の一部に充てさせていただきました。京都YMCAでは、京都府立医大附属病院小児科病棟に長期入院している子どもたちのための訪問プログラム、病気の子どもたちのための「青い空と白い雲のキャンプ」や、きこえに障がいを持った子どもたちとそのきょうだいのためのキャンプ、軽度発達障がいのある子どもたちためのサポートプログラム等に活用させて頂きました。参加した子どもたちからは、感謝と元気な「歓声」を返してもらっています。

参加頂いた皆様に対して、まだまだ至らなかったこと、不十分な点も多々あったことと思います。次回はさらに良い運営を目指して努力してまいりたいと思います。今後も、皆様のご参加・ご支援を引き続きお願いして、感謝の言葉を結ばせていただきます。ありがとうございました。次回も皆様をお待ちしています。

実行委員長  中原 茂
総主事  神崎 清一

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集められたたくさんの声援に感謝!

ゴール!第3回京都YMCAインターナショナルチャリティーランに、2,874,229円が寄せられました。

収支報告

■収入の部
参加費            491,000円
イベント           531,428円
協賛金           1,851,801円
(合計 2,874,229円)

■支出の部
広報通信費          407,926円
プログラム費(会場費含)   450,701円
(合計 858,627円)

■収支差額         2,015,602円

上記の収支差額は次のように使用させていただきます。
○全国YMCAの障がい児プログラムの支援のために日本YMCA同盟へ  574,846円
○京都YMCA障がい児支援基金へ繰入れ  1,440,756円

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活かされています チャリティランの温かい心

インターナショナルチャリティランで集められた支援金によって活動しているプログラムを紹介いたします。また、プログラムに関わった方々の声もいくつか紹介いたします。

・府立医科大学附属病院に長期入院している子どもたちへの訪問プログラム
   「ギブキッズ・ザ・ドリーム」

・病気の子どもときょうだいたちの
   「青い空と白い雲のキャンプ」

・聞こえに障がいのある子どもたちの
   「マイマイキャンプ」

・発達障がいのある子どもたちのサポートプログラム

*   *   *

青い空と白い雲のキャンプから

医師 足立 壮一

今回、初めてキャンプに参加させていただきました。今まで参加させていただいた京大の血液外来に通院している患者さん達の楽しそうな写真や感想文を拝見させていただき、是非一度参加したいと思っていたのですが、今までは忙しくてなかなか参加できずにいました。1日目だけですが子ども達やスタッフの方々と楽しい時間を過ごすことができました。YMCAのスタッフをはじめ、ボランティアの方々の多くの献身的な支えによって、子ども達が本当に楽しそうで、見ている我々も楽しくなりました。

夕食の分担は我々医師のグループは燻製でした。細井先生、白石先生、常盤先生らと一緒に準備と後片付け(皿洗いも含めて)をさせていただいたのは、大変貴重な経験でした。多忙な毎日で忘れていたなつかしい思い出を思い出させてくれるものでした。ワイズメンズクラブの方々のお陰で、絞り染めや、流しそうめんができたのは、子ども達にとって貴重な経験になったことでしょう。

2日目は仕事があり、残念ながら気球に乗れませんでしたが、是非来年は乗りたいものだと思っています。また、今年は京大からは若手医師の参加ができませんでしたが、来年は参加できる見込みですので、できれば、白血病の外来治療中の患者さんと一緒に参加できればいいなと考えています。病気と子どもネットの森田さんをはじめとしたスタッフの方々の、ご苦労には本当に頭が下がりますが、子どもたちの笑顔のために、この企画をずっと続けていただくよう、宜しくお願いいたします。

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参加者 塩見 尚之

キャンプは、びわこに行ったり、りょうりをしたり、キャンプファイヤーの火がでてくるばしょがおもしろかった。

キャンプは2年めだけどまたこんどもキャンプに、いってみんなとあそんだりとんぼをとったりしてあそびたい。

またヨットやふねにのったりしたりしたいし、貝がらあつめもしたいし、ききゅうに何回でものりたい。

またみんなでりょうりをつくりたい。もう一回みんなに出会って楽しいことをいっぱいしたい。

みんなに会えるのをたのしみにしています。

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ギブキッズ・ザ・ドリームから

キャンプリーダーOG 磯谷 寛子

サマーキャンプやスキーキャンプをはじめ、入院中の子どもを訪問するプログラムのギブキッズを通して子どもたちから多くのことを学びました。2年目のある日、先輩リーダーに誘われてなんとなく参加したのがギブキッズとの出会いでした。初めて病院に行った日、私の目に映った子どもたちの姿は想像していた以上に旨にズドンと響きました。腕に点滴をしていたり、薬の副作用で髪の毛が抜けていたりと子どもたちの闘病生活の現実を目の当たりにしました。

しかし、その姿とは裏腹に子どもたちの顔からは笑顔を垣間見ることも出来ました。プログラムの中で子どもが必死にボールを投げる姿や、音楽に合わせて手拍子をたたいて笑っている顔をみると、私たちの活動で子どもたちが笑顔を取り戻してくれているのだなぁと感じています。参加してくれる子どもの年齢はその時その時でまちまちであり、参加者の予測が出来ないため、考えていったプログラムの内容が年齢に合わなかったときなどもありました。だからこそ、しっかりミーティングをして、どんな状況にも対応できるようなプログラムを考えなくてはならないと痛感しました。私たちにとっては毎月のことでも、子どもたちにとってはたった1回の出会いかもしれません。入院したからギブキッズと出会えた、入院生活が楽しかったと思ってもらえるような活動にしていきたいと願って活動してきました。子どもの頑張っている姿から勇気をもらい、子どもたちの笑顔がまた私をやる気にさせてくれました。毎日をなんとなく過ごすのではなく、一日一日を一生懸命生きるということを教えてもらった気がします。

そして、私たちの活動は本当に多くの方に支えられて成り立っているということを実感し、支えてくださった皆様に感謝しています。貴重な経験をさせていただき、人として大切なこともたくさん教えていただきました。YMCAで得たことを忘れずに今後に活かしていきたいです。

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2007年度 定期総会報告

2007年度 定期総会5月26日(土)三条本館にて2007年度京都YMCA会員総会が行われました。総会は礼拝において日本キリスト教団洛西教会、柳井一朗牧師からメッセージをいただき、議事では神崎総主事より2006年度事業・決算報告および2007年度事業計画・予算、創立125周年に向けての計画について説明があり、承認されました。また、常議員9氏が継続選任されました。公益法人改革の現状と京都YMCAの課題についても報告がありました。

さらに、フェローシップアワーでは、日本YMCAユースボランティアの認証状がリーダー一人ひとりに常議員会議長から手渡され励ましの時がもたれました。理事長から各ワイズメンズクラブの会長の方々に、一年間の様々なご奉仕に対し感謝状が贈られました。また、前年度行政や各種団体から感謝状や助成をいただいたことが披露されました。

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少年リーダートレーニング

少年リーダートレーニング6月2日(土)~3日(日)、リトリートセンターにおいて、グローバルアウトドアクラブ、キャンプリーダー、軽度発達障害児サポートリーダーを対象として少年リーダートレーニングが行われまた。総勢100名余りが参加し、「YMCA理解」「キリスト教理解」「対象理解」「安全理解」「リーダー論」「現代社会の諸問題」「グループワーク」など経験年数に応じた内容で講義を2日間に渡って行い、ボランティアリーダーとしての基礎トレーニングが行われ、参加者にとって有意義な学びの時となりました。実行委員会において企画、実施され、卒業リーダーも食事の提供などボランティアとして参加してくださいました。

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「わんぱくチャレンジクラブ」

~軽度発達障がい児サポートプログラム~

軽度発達障がい児サポートプログラム京都YMCAが2004年度から取り組んできた軽度発達障害児のためのサポートプログラムに、今年度より新たに「わんぱくチャレンジクラブ」と愛称が付けられ、今年度第1回目のプログラムを7月1日(日)に行いました。

心配された雨も降ることなく、朝から元気いっぱいの16名の子ども達が集まり、リーダーと共にリトリートセンターへ向かいました。今回は“オリジナルのうちわ作り”をメインに行いました。参加した子ども達はそれぞれ思い思いの絵を描いたり文字を書いて、自慢のうちわを作ることができました。

また、昼食ではグループごとにお好み焼きに挑戦!生地を流したり、焼けたお好み焼きをひっくり返したり、みんなで力をあわせていろんな作業を協力して行いました。午後は川遊びをして楽しい1日を過ごしました。

今年度のプログラムは、あと3回を予定しています。

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「ちょこっとボランティア」

~視覚障がい者介助の講習会

ボランティアビューロ委員 西村晶

 6月30日(土)に開催されたボランティアセミナー。幕開けは、講師の松永信也さんと京都YMCA国際福祉専門学校で共に講師をされている兼松豊さんの友情出演で、松永さんの著書「風になってください」にインスパイアされた歌が披露されました。

なごやかな雰囲気の中、まずは松永さんのお話。視覚障害者にとって、視覚によって得られる情報からの遮断と移動の困難さが大きなバリアとなりますが、特に移動が困難なために、大多数が外に出られず家に中にとどまっているという現状があります。松永さんは訓練を受けて白杖を持っての単独歩行が可能になり積極的に外出されていますが、つねに緊張を強いられ、体調次第では危険を感じることもあるとのこと。そんなときに、周囲の人から、「信号は赤ですよ」とか「この席があいてますよ」と声をかけてもらえると大変助かるそうです。これは、盲導犬使用者も同じで、道を渡るとか行く先の方向を決める判断をするのは使用者なので、その判断の材料となる視覚情報を伝えてもらうのはありがたいこと。よく盲導犬がなんでも判断して主人を連れて行くのだ思っている人がいるがそれは大きな誤解だそうです。まず声をかけ、コミュニケーションをとりながら、その人にあったサポートができる人が多くなれば、どんな立場の人も参加できる社会に近づいていけると希望を持ちたいと締めくくられました。

その後アイマスクを使っての実習もあり、とても充実した2時間でした。

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