京都青年 2015年4月号


京都青年2015年4月号 記事一覧

あすを担う青少年を育むために
2014年度奉仕活動基金 使途報告

活動報告
第26回全国車いす駅伝競走大会サポート
卒業リーダー祝会
第12回発達障がい児理解セミナー
ちょこっとボランティア車いす講習会
フロストバレーYMCA スキーキャンプに参加しました
第2回代議員選挙結果報告


あすを担う青少年を育むために

京都YMCA基金・募金選考委員 宇高 史昭

京都YMCAは、ワイズメンズクラブをはじめとした会員の皆様の協力のもとに募金活動などを行い、奉仕活動基金、障がい児支援基金、国際協力募金、こども支援基金、青少年育成資金を設け、それをもとに奉仕活動や支援活動を展開し、また活動を支える研修などの担い手づくりを行ってきました。

集められた募金や基金は、視覚障がい者向けテープライブラリーなどの支援活動、発達障がい児支援事業やその指導者研修、障がい児や病気の子ども達とその家族のキャンプ、長期入院している子ども達への訪問プログラム等に使われています。また、世界各地のYMCA活動支援や被災地支援活動、YMCAが行う国際協力活動を支える人づくりなど、「平和」を築く担い手を育てています。

私は京都YMCAの障がい児支援基金等の応援を受け、聞こえに障がいを負った子ども達を対象にキャンプを行ってきました。始めた当初、小学生だった参加者も、年を経て、社会人、大学生、高校生となり、今ではキャンプのボランティアリーダーとして参加してくれています。子ども達からは、お兄さんやお姉さんのような良き相談相手、いや格好の遊び相手となり、「明日の指導者は今日作られる」どおりの役割を担ってくれています。

ある日、聴覚障がいを負ったキャンプリーダーの一人が、「私が参加したキャンプで、学校以外に友だちが見つかり、その子は今でも頼りになる存在です。キャンプに参加できたことに感謝しています。」と話してくれました。特に子どもにとっては、学校や家族だけでは経験できない同じ障がいを持つ、同世代の子どもとの交流や共同生活は、お互いに理解しあえる友だちづくりに役立っています。友だちを見つけるのは、子どもたち自身の力ですが、このような機会を提供できる場を作ることが出来て本当に良かったと思っています。

次の世代を担ってくれる青少年の育成は、YMCAの使命です。病気や障がいを負った子ども達の中には、まだまだ支援を必要としている人や家族がいらっしゃると思います。京都YMCAの行う募金や基金による支援のもとで青少年育成などのボランティア活動の輪がさらに広がり、そして地域の人達に求められる活動がいつまでもつながる取組となってほしいと願って止みません。

あすを担う青少年を育むため、皆様からのさらなる御支援、御協力をお願いいたします。

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2014年度奉仕活動基金 使途報告

昨年皆様から頂いた奉仕活動基金によって以下の公益事業が行われましたのでその内容をご報告いたします。

奉仕活動基金2014年度支給金総額          1,392,663円

京都YMCAこおろぎ年間活動費         80,000円
声の雑誌「こおろぎ」を108名に定期的に発送。利用者との親睦旅行ふれあい広場などを実施。
長岡こおろぎ年間活動費           80,000円
声の雑誌「長岡こおろぎ」を定期的にリスナー112名に発送。ふれあいの会を年間2回開催、参加者合計118名。
わいわいネット年間活動費          80,000円
テープ・CD等をリスナー約200名に定期発送声のメールマガジンを発行し読者に配信。
福祉情報ネットワーク            40,000円
視覚障がい者のパソコン教室を開催 年間51回開催
シンポジウム「がんに向き合う」開催  150,000円
がん患者さんとその家族を対象に11月15日にノートルダム女子大学にて開催、参加者約40名。
水上安全キャンペーン             129,113円
YMCAウォーターセーフティハンドブックを京都市内の小学校104校に4743冊贈呈、小学校教員対象の「プール安全講習」1回実施、小学校における「着衣水泳講習」2校で実施など。
少年リーダートレーニング           533,550円
YMCAのボランティアリーダー87名を対象に、ボランティアリーダーとしての必要な知識技能を身に着けるための研修を実施。
アウトドアクラブリーダートレーニング   200,000円
アウトドアクラブで活動するリーダー44名を対象に、必要な登山のスキルを身につけるトレーニングを実施。
YMCA相談室                                        100,000円
心に悩みや課題を持つ人を対象に申込者に対して専門のカウンセラーがカウンセリングを実施。

 

●寄付についてのご案内は、こちらをご覧ください。

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活動報告

第26回全国車いす駅伝競走大会 サポート

昨年から3月の第2週に開催となった恒例の第26回全国車いす駅伝競走大会が3月8日(日)に開催されました。京都の各青年団体によって構成されているユース21京都がこの大会の運営協力をしている関係で構成団体の京都YMCAからも京都部の各ワイズメンズクラブのメンバーが毎年協力しています。今年は、京都ワイズメンズクラブ、京都めいぷるワイズメンズ、京都ウイングワイズメンズクラブ、京都グローバルワイズメンズクラブ、京都トゥービーワイズメンズクラブ、京都ウェルワイズメンズクラブ、京都ZEROワイズメンズクラブの7クラブから約80名が選手介助のボランティアとして参加しました。
京都YMCAの担当は、各中継所での選手のお世話と、バスの乗降車の介助です。当日は、薄曇りの天候でしたが、寒さも厳しくなく選手にとっては走りやすい日でした。

朝早くからグランドプリンスホテルに集まったワイズメンの皆さんは、ホテルから中継所に向かう選手のバスの乗車介助から始まり、ゴールの西京極競技場での終了後の選手の送り出しまでを行いました。今年の大会も大きな事故もなく無事終了しました。

報告 加藤 俊明

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卒業リーダー祝会

3月8日、ユースボランティアリーダーの大学卒業を祝う、卒業リーダー祝会(以下、祝会)を開催いたしました。今年は17名が大学を卒業しました。当日の運営は70名の現役リーダーが行い、リーダーOBOGが31名、プログラム参加メンバー14名、ワイズメンを含むYMCA会員23名の総勢138名のYMCA関係者で祝いました。

一部の礼拝では、兼松豊牧師(日本キリスト教団)にお越しいただきました。奨励では、兼松牧師自身がリーダー活動経験をされていたこともあり、自らの経験やYMCAにまつわる話を交えてお話しいただき、自らの経験と照らし合わせ思わず涙を浮かべながら受け止めるリーダーの姿がありました。自身の経験を振り返って、共に汗をし、共に苦労し、共に喜びあってきた仲間のことを人一倍熱く思う彼らの成長を感じることができました。

二部の式典では、この祝会の実施にご支援をいただいた在京17のワイズメンズクラブ会長より卒業記念文集を贈呈していただきました。その後、卒業リーダーより在籍リーダーへのメッセージやお世話になった方々へのお礼の気持ちが込められたスピーチが述べられました。

三部のパーティでは、来場いただいた会員、活動参加者の子どもや保護者、リーダーOBOG皆で卒業リーダーを囲んで交流のひと時を過ごしました。その中で在籍リーダーが作成した卒業リーダーを紹介する映像が流されました。卒業リーダー一人ひとりの性格や特徴がよくわかる映像を、卒業生もドキドキしながら楽しむことができたと思います。

最後になりましたが、亀井剛理事長、中西康晴様(ワイズメンズクラブ京都部役員)、岡西博司様(京都プリンスワイズメンズクラブ)、宇高史昭様(事業委員、野外・キャンプ専門委員長)には、卒業リーダーに向けてご祝辞や激励のメッセージとして温かいお言葉をいただき、ありがとうございました。

そして、ご支援いただいた京都部各ワイズメンズクラブをはじめ、ご来場いただきましたリーダーOBOGや京都YMCA会員の皆様に心より感謝いたします。

報告 中村 彰利

日本語科 卒業式

日本語科 卒業式

介護福祉学科 卒業式

介護福祉学科 卒業式

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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第12回発達障がい児理解セミナー

子どもたちが「自分らしく」生きていく環境作りを考える

今年、12回目を迎えた『発達障がい児理解セミナー』は、特性のある子ども達が学童期・思春期・自立を迎える時期において、「どのような課題があるのか」「その課題を対応する環境が必要であるか」をテーマに講演を開催しました。子どもの様々な行動と日々向き合っておられる保護者の方、現場で子ども達の環境に向き合っておられる先生方など48名が聴講してくださいました。

第一部の基調講演では、小谷裕実教授(花園大学社会福祉学部)に「ライフステージに必要なソーシャルスキルとは…」と題してお話しいただきました。見た目には障がいという事が解りにくいがゆえに、周囲とのトラブルや問題行動が目立ってしまう子どもたちの考え方の特性や友達とのトラブルの原因を事例を踏まえて丁寧にお話しいただきました。行動に問題が見える子どもたちに対して、「まずはエピソードを集めましょう。エピソードの中に支援のヒントがあります。エピソードを収集するためには、『周囲の大人がよく見ようとする』『行動だけを見て先入観を持たない』『ことばを鵜呑みにしない』『子どもが語りたくなるような人になる』という事が、支援者の必要なスキルである」と話されていました。

第二部では、『小学生の課題と実践』をYMCAサポートプログラム講師の金山、『思春期の課題と実践』を保護者の方、『自立に向けての課題』を小谷先生に、テーマ別に具体的な実践と、テーマ別に分けてのワークショップを行い、聴講の方にもをお話していただく機会を持ちました。学童期では、日々の問題に注目しやすいが自分と向き合う事が出来るようになるためにも『自信をつける』、そのための支援環境をどう整えるかの具体例を挙げました。思春期を迎えたお子さんを持つ保護者の方の体験談では「特性への気づきがあってからは、支援の質と量の確保が大切」「子どもの表現する問題を鬱陶しがらずに、何を伝えようとするのかにとことん付き合う事が必要。本当はどうすべきなのかは知っている」という内容に、これまで葛藤してきた親の立場、子どもを知るために親としても主観よりも客観的な視点で見る事の大切さを伝えてくださいました。

会場の皆様からは、「実践的な話を聞けた」というお声をたくさん頂戴しました。今後も〈子ども達⇔保護者⇔学校の先生方〉の連携を深め、環境を考えていけるようなセミナーの企画、またYMCAでも「支援の質」を考えてサポートプログラムを取り組んでいきたいと深く感じた1日でした。

報告 金山 好美

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ちょこっとボランティア 車いす講習会

3月14日午後から車いす講習会(JINRIKI(ジンリキ)体験講習会)に参加しました。ジンリキ?という話になりますが、簡単に言えば車いすの補助具というところでしょう。機能としては、通常車いすでは行けない場所での利用が可能となります。ジンリキを使い補助する人が前輪部を上げることで、後輪のみの駆動となるので子どもたちでも補助することができ、どうしても難しかった車いすでの遠出や、災害・緊急時のの活躍も期待できます。
実際に体験してみて、大きな段差・階段なども行けたりするのには驚きと感動でした。
まだ京都での設置はないとの事ですが、どんどん増えればいろんな利用が可能だと思われました。
車いすならでの問題点もやはりあります。階段では補助として3人必要となります。そして安全性の問題でしょうか。私自身の仕事としても人ではなく、物を同じように運びますが、ノウハウとしてもう少し取扱に改良が必要だと感じられました。しかし、何よりも車いす利用者の行動範囲の拡大という意味や、災害時の緊急利用という点では効果大です。今回、京都初のYMCAでの講習会開催には意味が多く、とても勉強になりました。このような面白い企画を繋げて、多くの参加者があるような企画をしてゆきたいです。

報告 三科 仁昭

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フロストバレーYMCA スキーキャンプに参加しました

フロストバレーYMCAスキーキャンプは、ニューヨーク近郊に住む子どもたちのために日本語で行うキャンプで、東京-フロストバレーYMCAパートナーシップが行っているプログラムです。今年、京都YMCAからは2名のアウトドアクラブ ボランティアリーダーが派遣され、2月16日~22日のキャンプに参加しました。

≪キャンプの感想≫

「アメリカで子どもたちとスキーキャンプができる」この話を聞いた途端、私の期待が大きく膨らんだこと覚えています。「子どもたちと野外活動の楽しさを共感できることを、アメリカの子どもたちとも経験したい」という想いから、フロストバレーYMCAのスキーキャンプに応募しました。
私は、約2週間のフロストバレーYMCAでの生活を通じて、『歌の力』が生み出す『心の余裕』に一番の衝撃を受けました。『心の余裕』がある時、人は他者に対して、素直な気持ちで関わることができます。ですが、どんな人でも『心の余裕』が無くなるときがあります。キャンプでは、参加者全員が楽しんで歌を歌うことで、全体を包み込むような心地良い雰囲気が出来上がりました。その時に私は、『心の余裕』が無い人に、『心の余裕』を分け合うことのできる『歌の力』に感動しました。
また、11月に参加決定の通知を頂いてから約3ヵ月の間にたくさんの素敵な出会いがありました。
今回の貴重な経験を一緒に共感できた仲間との出会いを大切にしていきながら、この『歌の力』を京都YMCAにも伝えていきたいと思いました。

報告 吉田 雄紀

今回のフロストバレー派遣を表す言葉が二つある。
まず一つめは、「刺激」である。
滞在した約二週間は、本当に刺激ある日々だった。仲間からの刺激。生活環境からの刺激。自然からの刺激。それらは、私にとって大きなものだった。子どもたちが盛り上がってガヤガヤしていても、楽しく勢いのある歌を使って、一瞬で流れを変えるリーダーたち。無数のキャビンと無数の星、これぞキャンプ場といった雰囲気のフロストバレーキャンプ場。そして、寒い日にはマイナス10℃を超えるフロストバレーが織りなす様々な自然。それらから、刺激を受けっぱなしの毎日だった。
二つめは、「感謝」である。私がフロストバレーで何の不自由もなく活動できたのは、多くの方々の支えがあったからである。この場を借りてお礼を述べたい。これから、私にできることは、恩返しをすることだ。フロストバレーで得たものを還元していかねばならない。これからもYMCAの活動に一生懸命、取り組んでいきたい。

報告 松田 寛史

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第2回代議員選挙結果報告

公益財団法人京都YMCA会員規程第12条に基づき過日行われた公益財団法人京都YMCAの第2回代議員選挙において次の25名の方が選出されました。

有効投票総数 108票
選出代議員(敬称略、順不同)

佐々浪元彦     亀井   剛     石若  義雄     大山  悠子      三井  哲次
杉井  恭敏      石川  敏夫     中島  敬泰     山田  英樹      森田  芳文
石倉   尚      宇高  史昭     船木  成一     前    登      堀井   忠
浦上準之助     黒木  保博     土屋  文秀     清水  武彦      兼松   豊
野村  武夫      藤田  寿男     草野  功一     隠塚  功       松村  康弘

以上25名に神﨑清一総主事(公益財団法人京都YMCA会員規程施行細則第11条1項2号による代議員)を加えて26名が二〇一五年度、二〇一六年度の代議員となります。

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