京都青年 2015年7・8月号


京都青年2015年7・8月号 記事一覧

次に続く活動のために
戦後70年を迎え、平和について思う

シリーズ 京都YMCAの委員会
YMCA活動委員会

活動報告
第11回かもがわチャリティーラン
アクアフェスティバル
日本語学科・介護福祉学科 交流授業
サポートプログラム

シリーズ わたしのボランティアストーリー
日本語ボランティアチューター
サポートプログラム ボランティアリーダー


次に続く活動のために

公益財団法人 京都YMCA 理事長
創立125周年記念募金委員会 委員長
亀井  剛

昨年は、京都YMCA創立125周年ということで年間を通して数多くの記念の事業が行われ、そして今年の2月には多くの会員、会友、国内外のYMCAの総主事を始め京都YMCAに関わりのある多くの団体の方々と共に記念式典を挙行することができました。この125周年の諸事業の経験を通して京都YMCAに関わる者としての一体感を改めて感じました。

このようにして125周年記念事業を盛況裏に終えることができましたが、次の50年、100年に向けて私たちは、京都YMCAの運動と事業を引き継いでいかなければなりません。
ご存知のように現在の京都YMCAの三条本館の建物は1980年に建築され、京都YMCAの活動のセンターとして様々な事業に用いられ、多くの人々を育んできました。専門学校生、成人ウエルネスの会員、スイミングや野外活動の子どもたち、さらに保護者の方々から三条柳馬場のYMCAとして親しまれてきた建物であります。
また、ボランティアリーダ―たちにとっても思い出深い建物となっています。近年は、ワイズメンズクラブを始め多くの会員によって委員会や役員会などの会議の場所として頻繁に利用され、1週間の内に2度3度と訪れるなど、なじみ深い建物となっています。

しかし、この三条本館は今日の耐震基準を満たしていないため、いつまでもこのままの状態で使い続けるわけにはいきません。早急に耐震工事をする必要があります。
ただ、耐震化工事をすると言っても簡単ではありません。工事期間中は一部の事業は休むことも想定されますし、事業によっては他の施設を借りて行うなどの措置も必要になります。つまり、工事にかかる費用だけでなく、その間の収入の減少や、普段かからない経費も必要となります。

これらの難題をどのように乗り越えて活動を進めていくのか、現在の京都YMCAを託されている私たちに課せられた大きな課題です。
また、皆様に親しまれているリトリートセンターについても、入口の橋の架け替えに早急に取り掛からなければなりません。
そこで、京都YMCAでは、ご存知のように創立125周年を記念して昨年より施設改修資金の原資とするための募金を実施しており、多くの皆様からご協力をいただいているところです。

京都YMCAの活動を続けていくために、これまでの歩みを支えた先人たちの思いを引き継いで、私たちは次代の京都YMCAを担う人たちにこの会館と働きを残していかなければなりません。
京都YMCA125周年記念募金は今年の9月末まで受け付けられています。皆様方の更なるご理解とご協力をお願いいたします。

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戦後70年を迎え、平和について思う

京都YMCA 総主事 神﨑清一

日本YMCA基本原則には「私たちは、アジア・太平洋地域の人びとへの歴史的責任を認識しつつ世界の人びとと共に平和の実現に努めます。」とあります。このフレーズは、戦争の悲惨な体験をもとに、二度とあのようなことを繰り返してはならないという決意を表したものです。もちろん「アジア・太平洋地域の人びとへの歴史的責任」という言葉は、日本がアジア・太平洋地域の国々の人びとを戦禍に巻き込んだことへの反省に基づいています。
日本のYMCAはこの基本原則に基づいて活動を行っている団体であり、私たちは常にこの基本原則に立ってすべての命を守り平和を実現するための歩んでいくことが求められているのではないでしょうか。

非戦が平和への一歩であり大前提です。戦争は全ての人にとって悲しいものでしかありません。すべてのいのちをかけがえのないものとして、喜びを共にし痛みを分かちあい、世界の人々と共に平和の実現に努めましょう。

太字部分は日本YMCA基本原則(1996年制定)より

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シリーズ 京都YMCAの委員会

YMCA活動委員会

古くは会員活動委員会から会員委員会、そして現在はYMCA活動委員会と名称を変更されながら活動している常置委員会のひとつです。今期の委員数は9名で、国際協力専門委員会、ボランティアビューロ専門委員会、活動推進専門委員会という三つの大きな専門委員会を持ち、それぞれの実行委員会まで含めるとその活動範囲は途方も無く拡がっており、まさに京都YMCAの公益性の一端を担って働いている委員会と言えます。

そんな活動委員会ですが、普遍のテーマはやはり会員の増強であり、基本会員の拡大と維持会員Bの獲得に向けてのオリエンテーションの実施は毎年欠かしません。さらに近年では寄付金の強化も特に重要なテーマになっており、様々な有効的な手法の学習や研究がこの委員会に求められています。また公益財団として、一般の人に広く開かれたYMCA運動の働きかけもこの委員会のつとめだと考えています。今期は京都YMCAを広く知ってもらい、寄付金や会員獲得のためのツールとしても使える京都YMCA紹介パンフレットも委員会で作成することが決まっています。
会員のみなさんも、活動委員会の専門委員会や実行委員会から委員としてのお誘いがあった時は、奮ってご参加くださるようお願いいたします。

執筆者:三井 哲次

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第1回~3回まで、4つの常置委員会についてそれぞれの委員会のメンバーの方にご紹介いただきました。次月号からは、「YMCA事業委員会」、「YMCA活動委員会」のもとに設けられている専門委員会についてご紹介していきます。

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活動報告

第11回かもがわチャリティーラン

5月晴れのお天気に恵まれた5月17日(日)、第11回かもがわチャリティーランを開催しました。

168チーム687名が出場し、ボランティア311名、来場者合わせて約1,150名の方にご参加いただきました。会場では、日ごろから京都YMCAを支えるワイズメンズクラブや関連団体が18の屋台を出店し、大会を活気づけてくださいました。またステージでも、佛教大学應援團本部吹奏楽部、京都ノートルダム女子大学チアリーダー部アミーガス、京都学生祭典 京炎そでふれ!、フラ ハーラウ ホーヒエヒエ、京都YMCAフラダンス、フラメンコ、キッズダンス教室の皆さんが華のあるパフォーマンスを披露し、大きな拍手が送られていました。
競技終了後には、ホテル・レストランのお食事券や図書カードなど皆様から寄贈していただいた景品の抽選会が行われ、ステージ前に集まった来場者から歓声が上がっていました。

かもがわチャリティーランは、回を重ねるごとに地域の子どもたちや一般市民の方々のご参加が増え、年々参加の輪が広がっています。今年も、皆様からの協賛金や参加費、屋台の売り上げを合わせ300万円を越える収入が得られました。このうち大会の経費を差し引いた収益金が、京都YMCA、全国のYMCAで行われる障がいのある子どもたちのためのプログラムに用いられます。今年も多くのご支援・ご協力ありがとうございました。

大会実行委員長より

第11回かもがわチャリティーランが、晴天のもと約700名の参加者、そしてたくさんのボランティアの方々のご協力を得て行われました。

『心身に障がいのある子どもたちのために』。この大会への皆様の想いがいっぱい詰まった素晴らしい大会になりました。たくさんの笑顔、たくさんの一生懸命な気持ちを見ることが出来ました。
競技に参加していただいた皆様、ステージで素晴らしいパフォーマンスをしていただいた皆様、屋台を出店して頂いた皆様、スタッフとしてご協力いただいた皆様、そして、ご協賛いただいた企業、団体、個人の皆様に御礼申し上げます。

皆様の想いが大会の成功をもたらし、そしてこれからも『かもがわチャリティーラン』の掲げる3つの目標、「共に生きる社会を目指す」「心のふれあいを促進する」「心のボランティアを育てる」に向けて進んで行けるものと信じています。

障がいのある子どもたちと共に生きる私たち自身が、子どもたちの成長を心から願って参加し、共に走ること。そして、多くの障がいのある子どもたちの笑顔につながること。この目標を忘れることなく次回大会へと進んで行きたいと思います。

第11回かもがわチャリティーラン
実行委員長 西村 和真


 

 

 

 

⇒ 結果など詳細は、「京都YMCAかもがわチャリティーラン」ページでご確認ください。

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アクアフェスティバル

5月31日(日)、京都YMCA5階プールでアクアフェスティバルを開催しました。午前中(Ⅰ部)は年少から年長の子どもたちとその保護者11組が参加し、午後(Ⅱ部)は小学生以上の子どもたち32名が参加し、楽しいひと時を過ごしました。
Ⅰ部では、11組を2チームに分けて3種類のリレーをしました。応援も盛り上がり、チームの結束力が生まれ、子どもたちも保護者の方もとても楽しんでおられる雰囲気でした。その後、親子で簡単なダンスをし、保護者向けのフィットネスの目的でお子さまをウェイトにしてアクアウォーキングをしました。最後はプールにすべり台やトンネル、飛び込みができる場所をつくり、子どもたちが楽しめるようなサーキットで遊びました。保護者も子どもたちも体をたくさん動かし、たくさん笑い、健康的な時間を過ごすことができました。
Ⅱ部では、4つのゲームをして楽しみました。どのゲームもすごく盛り上がりましたが、中でも子どもたちがリレーをして取ってきた物でリーダーが変装していく「おしゃれリレー」が一番盛り上がりました。おしゃれが完成したリーダーたちを見て、これ以上は笑えない!というぐらい顔をくしゃくしゃにして笑う子どもたちがとても印象的でした。

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日本語学科・介護福祉学科 交流授業

5月2日~4日(2泊3日)サバエ教育キャンプ場にて、今夏のサマーキャンプに向けて『春のキャンプリーダートレーニング兼リーダー自主研修会』を行いました。

毎年7月に行うトレーニングでは、ウォーターフロントプログラムを中心に実施していますが、今回はキャンプに必要なそれ以外のスキルを身に付けることを目的にトレーニングを行いました。今年度新たにリーダーとなった仲間も迎え、18名のリーダーが参加しました。火付けやテンティング、ロープワークはもちろん、キャンプソングを歌う時間やキャンプファイヤーなど、参加者側に立つことで知る・感じるトレーニングも行いました。

今年度は、トレーニング以外の時間も有意義なものにしようとリーダー自身が主体となりプログラムを企画してきたこともあり、実際のキャンプを想定しリーダーとしての役割をイメージしながらも、キャンプに参加する子どものような気持ちで過ごす場面もありました。キャンプへ向けてのスキルアップはもちろん、3日間寝食をともにすることで、リーダー同士の絆も深まり、充実した時間を過ごすことができました。

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サポートプログラム

「一人ひとりの子どもたちは、みんな自分の出来る可能性に挑戦したいと思っている!」その可能性を応援するために、2015年度前期より2つの新しいプログラムを開講しました。
「友達とは仲良くしたい!…けど、どうしたらいいの?」という子ども達が、安心した環境の中で友人関係を育む事を目指す『PRITSクラス』は、新たに土曜クラスを始めました。対象を小学3~4年生とし、協力が必要とするゲームを行う中で、「自分のやりたい事を人に伝える」「一緒に最後まで出来た」という成功経験を重ね、小集団の中で達成感を味わうプログラムを実施しています。
女子会『Polite』は、思春期を迎えた女の子達が「○○の時にはこうすればいい」「△△の場面では□□する」という振舞い・礼儀のコツの知識を増やし、自分の楽しみや社会への関わりを増やしていく事を学ぶプログラムです。
プログラムを通して、今までわからなかった事・困っていた事がクリアになり、自分自身で「やってみよう!」という意欲を育む事がサポートプログラムのねらいです。各ライフステージでのニーズを捉えて、子どもたちが「楽しい!」から学んでいけるプログラムを実践していきたいと思います。

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シリーズ わたしのボランティアストーリー

『ボランティア社会の構築』は、京都YMCAが掲げる5つのビジョンの1つ。昔も今も、京都YMCAには、たくさんのボランティアの方々が集い、そのひとりひとりの活躍によってYMCA運動は支えられています。このシリーズでは、これから、それぞれのボランティアの活動を順次紹介していくとともに、現在ボランティアとして活動している方に、そのきっかけや思いを語っていただきます。
ボランティアに興味はあってもいざ始めるとなるとなかなか…という方が一歩を踏み出すきっかけになればと思います。
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日本語ボランティアチューター

差異にむかって

ずいぶん以前、オーストラリアの元教員の方と話す機会がありました。しばらくの歓談のあと彼は「あなたも他の多くの日本人が私にたずねたことと同じことを熱心にたずねられました」と言われました。「なぜ教員をやめてまで日本に将棋を学びに来られたのか、帰国されたら復職できるのか」と私は言ったのです。彼の答えはシンプルでした。「将棋が好きで日本に来ました。それがすべてです」。
安定した人生は、近代市民社会の希望です。この意味で、固定された「希望」の枠外に生きている人と、私は出会ったことになります。もちろん、戦乱や感染症や貧困に襲われて近代の「希望」の枠外に生きざるを得ない多くの人々を、ここでことさら彼と比べるつもりはございません。また、彼のような自由人になりたいと、単に願っているわけでもありません。しかし、私とは異なる生き方をしている彼との出会いが、日本語ボランティアに応募させていただいた強い動機であることはたしかなのです。

日本語ボランティアチューター 平井 俊之さん

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サポートプログラム ボランティアリーダー

私は昔から子どもが好きで、大学で自分が専攻している分野が子どもとの関わりがないので、ボランティアで子どもと関わりたいと思ったのがYMCAでリーダーをしてみようかなと考えた動機でした。わんぱくチャレンジクラブでは子ども一人一人の個性を大事にしていて、子どもと深く関わることができるのがすごく魅力的だと思いました。
私が活動中に必ず心掛けていることは、できるだけプログラムのねらいや目的に沿って子どもが楽しく笑顔で活動できるようにするということです。具体例としては、去年の1月の雪遊びのプログラムでは、目標を「雪遊びを楽しむこと、子どもたちにまた来たいと思ってもらうこと」にしました。事前の準備で「楽しくするにはどうしたらいいか」「当日起こりそうなことへの対策」などをいろいろ話し合いました。子どもたちの立場に立って事前に準備したおかげで、寒い中でも楽しんで遊び、素敵な笑顔が見られました。人の笑顔はこんなにも元気をもらえるものなのかと思いました。
これからも子どもたちが笑顔で活動できるように頑張りたいと思います。

サポートプログラム(わんぱくチャレンジクラブ)ボランティアリーダー
羽石 真美さん(ガチャリーダー)

⇒ 京都YMCAのボランティア活動についての詳細は、「京都YMCAのボランティア活動」をご覧ください。

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