京都青年 2016年7・8月号


京都青年2016年7・8月号 記事一覧

平和を実現する人たちは幸いである

活動報告
第12回 インターナショナル・チャリティーラン2016 in かもがわ
ベーシックリーダートレーニング
いのちを守る水泳講習会
第5回会員協議会
私学振興会特別賞をいただきました。


平和を実現する人たちは幸いである

京滋キリスト者平和の会代表(関西セミナーハウス 活動センター所長)
榎本 栄次

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「私たちは、アジア太平洋地域の人びとへの歴史的責任を認識しつつ、世界の人びとと平和の実現につとめます。」(日本YMCA基本原則から)
毎年7月、8月は平和について考える号として様々な視点から平和についてのご意見をいただいています。
今回は、日本キリスト教団の牧師として、京滋キリスト者平和の会の代表を務め、平和運動に取り組んでおられる榎本栄次牧師に自らの生き方の中で培ってこられた平和への取り組みについて寄稿いただきました。
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私は、宗教者であり、牧師ですから目に見えないお方を信じて、何が正しいか、何をすべきかということを聖書に聞き、祈りながら生きております。同時に地上のことについては、基本的な姿勢として、できるだけ科学的であること、献身的であることが正しいことであると考えています。それは、宗派や党派制や自分たちの利害にとらわれず、真理の奴隷として立とうとするからです。

昨年の秋、多くの国民の反対を無視して「安全保障関連法案」が可決されました。
平和憲法を無視して戦争できる法律を作ったのです。議論は形式だけで、与党の国会議員の数で決めるというやり方を強行しました。しかしそれに対して多くの反対の声が上がっています。この日本にも、正義を求め、平和を愛する人は少なくありません。それらの人たちの力は決して小さいものではありません。

私は45年前に札幌におりました。そこで出会ったのが恵庭事件と長沼事件でした。自衛隊が国民を守るというけれども果たしてそうか、という根本を問う裁判でした。
恵庭の野崎牧場には毎日350機もの自衛隊機が牧場のサイロを目指して地上30メートルまで急降下する訓練が繰り返されていました。牛の流産や家族の不眠に耐えられなかった野崎さんが自衛隊の通信線を切ったのです。これを自衛隊法で裁こうとしました。しかし、多くの人が立ち上がり自衛隊の本質に迫り、ついに無罪にせざるを得なかったのです。
数年後、隣の長沼町でミサイル基地をつくる計画が持ち上がりました。ここにある馬追山は、明治の開村以来、たびたび悩まされてきた水害から農村を守るために、この山の木はだれも伐ってはならない水源涵養保安林とされていました。基地をつくるためにはその山の木を伐採しなければなりません。当然のこととして長沼町民は反対に立ち上がり、その戦いは恵庭事件に続いて全国に広まりました。
この法廷において自衛隊の実態が次々に明らかにされました。1973年9月7日。札幌地方裁判所、福島茂雄裁判長は「自衛隊は憲法違反である」という判決を下したのです。

今、沖縄においては、非暴力による基地反対の戦いが大津波のように起きています。
その根本は長沼や恵庭事件と根を同じくすると思います。それは「国民の命と暮らしを守る」ということです。恵庭事件の被告、野崎さんは「わたしの平和運動はよい牛をつくることです」と言われました。

私たちは冷静に誰が本気で平和と民主主義、基地反対、原発反対をしているかを見抜かねばなりません。
聖書の言葉に「剣を打ち変えて鋤とし、槍を打ち変えて鎌とする。国は国に向かって剣をあげず、もはや彼らは戦いのことを学ばない」(イザヤ2:4)というのがあります。

これは、日本国憲法の主張そのものです。世界に誇れる憲法として私たちはここに立ちたいと思います。

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活動報告

第12回 インターナショナル・チャリティーラン 2016 in かもがわ

shugo5月22日(日)、夏のような明るい日差しの下、「第12回インターナショナル・チャリティーラン2016 in かもがわ」を開催しました。

147チーム575名が出場、ボランティア281名、来場者合わせて約980名の方にご参加いただきました。会場では、日ごろから京都YMCAを支えるワイズメンズクラブや関連団体に出店いただいている屋台や野外活動・サポートプログラムのボランティアリーダーによる「子どもの遊びコーナー」が子どもたちを楽しませてくれました。
ステージでも、佛教大学應援團本部吹奏楽部、京都ノートルダム女子大学チアリーダー部アミーガス、京都学生祭典 京炎そでふれ!、フラ ハーラウ ホーヒエヒエ、京都YMCAフラダンス、キッズダンス教室の皆様が会場を盛り上げてくださいました。
また、このチャリティーランで集められた支援金の使途の一例として、京都YMCA発達障がい児サポートプログラムの活動紹介がありました。

競技終了後には、毎年楽しみにしていただいている抽選会が行われ、皆様から寄贈していただいた景品の「中村俊輔選手のサイン入りユニフォーム」や「お食事券」などを手にした参加者の嬉しそうな顔が見られました。

インターナショナル・チャリティーランは、ランナーの皆様の参加費や協賛金が障がいのある子どもたちの支援につながる大会です。今年も、皆様からの協賛金や参加費、屋台の売り上げを合わせ250万円を越える支援が得られました。このうち大会の経費を差し引いた収益金が、京都YMCA、全国のYMCAで行われる障がいのある子どもたちのためのプログラムに用いられます。
今年も多くのご支援・ご協力ありがとうございました。

 

***参加者の声  青山 夏樹 さん(グループラン参加)***

私たち京都大学YMCA地塩寮は、インターナショナル・チャリティーランのグループランに参加させていただきました。

私たちは4人5脚で挑みました。何の気なしに4人5脚を選んでしまったばかりに、チームワークが悪かったり、足を縛っていた紐が食い込んだりと、2キロ弱という短い距離でしたが想像以上に走るのに苦戦をし、ゴールは最後といった有り様でした。しかしながら、走る間に歌を歌ったり、互いに励まし合うなど、普段の寮生活では見られないような寮生の姿も見られて新鮮でした。また、くまモンや西郷隆盛(?)といった他の出場者の個性豊かな走りが見られたのも大変面白かったです。

結果として賞や抽選を何一つ当てられなかったのは残念でしたが、全体として大変良い経験となりました。来年度以降も是非参加させていただきたいです。

 

***運営ボランティアの声  寺田 守正 さん(チャリティーラン運営委員)***

私は、昨年より運営委員をさせていただいております。
「in かもがわ」と大会名にあるようにこの京都YMCAチャリティーランの特徴は鴨川を会場としていることです。
鴨川には京都市民はじめ国内外から多くの人々が来られ、散策、ジョギング、日向ぼっこなど様々な形で利用されています。このような鴨川で競技参加者はじめ大会に関わる全員がケガなくチャリティーランを楽しめるのも、利用されている皆様にご理解とご協力をいただいているおかけだと感謝しています。

さて、8月にはリオ五輪が始まりますが、東京五輪誘致活動で『おもてなし』は世界で一番知られている日本語の一つとなりました。おもてなしでは京都の右に出る地域はないと私は思っています。東京五輪年の第16回大会では外国の方が京都観光の一つとして参加していただき、よりインターナショナルな大会となり、全ての競技参加者が新緑の鴨川、京都YMCAのおもてなしを堪能していただけるようになればと思っています。

 

***競技スタッフの声 京都YMCAウエルネス事業部講師 森田 真由***

お天気にも恵まれ、私にとって2回目のチャリティーランを迎えました。
一度参加したことによって去年よりも少し気持ちに余裕がある中で参加することができました。私の役割は全組のタイム計測でしたが、それぞれのリーダーが役割分担し、先輩リーダーが後輩を引っ張ることで協力し合いながらお仕事をすることができました。「走ること、募金をすること、楽しむこと」など参加者の目的は様々だったと思いますが、YMCAのみならず一般の方々との交流があったり、普段一緒に活動することが少ないリーダーとも交流できたり、人と人との絆を更に深めることができる素晴らしい機会になりました。

また、所属メンバーが一生懸命走る姿を間近で見ることができ、楽しみながらお仕事ができました。たくさんの人と関わり、たくさんの笑顔を見ることができた実りある一日となりました。ありがとうございました。

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⇒ 結果など詳細は、「京都YMCAかもがわチャリティーラン」ページでご確認ください。

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ベーシックリーダートレーニング

6月3日の夜と4日昼~5日夕方にかけての1泊2日で、今年も座学を中心としたリーダートレーニングを行いました。特に1泊2日のトレーニングではユースリーダー全員が参加して、リトリートセンターを利用して集中して行いました。4月からリーダーとして登録した学生23名が加わり、今年はリーダー全員で70名となりました。

講義内容は、キリスト教理解、対象理解、安全理解やリスクマネジメント、グループワーク、リーダー論を経験別に行うほか、シニアリーダー(経験2~3年以上の者)にはYMCAが行う国際協力についてや、子どもへの関わり方を研究する時間等、これまでの経験を踏まえ、また経験をより深められるよう組みました。こうして、リーダーとして活動する上で基礎となる内容を中心に各自が学びを深める機会とすることが出来ました。

リーダーを受け入れる者として嬉しかったことのひとつに、今年登録したリーダーの中で、子ども時代に何らかのYMCAプログラムに参加した体験をもつ学生が3分の1を占めていました。リーダーに憧れ、理想のリーダー像を目標にしてリーダーとして磨きをかけていってほしいと願っています。

報告 野外事業部ディレクター 中村 彰利

 

***ユースの声 人見 まりえ さん(キキリーダー・1年目)***

リーダートレーニングに参加して、自分の中のリーダー像や教えてほしい先生像を書き出したことによって、まず頭の中を整理することができました。私が小学生だった時、リーダーはスーパーマンだと思っていたように、子どもたちに寄り添い、同じ目線で関わることができ、子どもたちから憧れられるリーダーになりたいと思いました。

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いのちを守る水泳講習会

6月19日(日)に、京都YMCAウエルネスセンター5階プールにて、『いのちを守る水泳講習会』を行いました。この日は全国MCA水上安全の日として、全国のYMCAで一斉にこの講習会を開催しています。京都では2つのコース設け、「25mチャレンジ」には10名、「着衣泳体験」には49名の子どもたちが参加し、水上安全技術を体験して身につけてもらう1日となりました。

「25mチャレンジ」では、水難事故にあった際に、身を守るために必要最低限の泳力を身につけることを目標としました。子どもたちに、25mを泳ぎきる達成感や難しさを経験してもらういい機会となりました。「背泳ぎ」を中心に講習会を進め、参加者の多くが25mを完泳することができました。
「着衣泳体験」では、服を着て泳ぐことが、普段水着で泳いでいる状態とどう違うのかを体験してもらいました。最初に服を着て普段どおりの練習を行い、その後、「どうしたら自分のいのちを守れるか」を考え、講習会を進めていきました。いろいろなケースを想定し、落水から背泳ぎの体制をとることや、事故者と発見者を想定し、事故者側は大きな声で助けを呼ぶこと、発見者側は浮くものを投げることなど多くの経験をすることができました。

今回が3回目となる講習会でしたが、毎年多くの子どもたちに参加していただいており、保護者の皆様の水上安全への関心の高さを実感しています。今回の体験により少しでも水難事故にあう子どもたちが減り、家族で良い夏を過ごしていただけるよう、京都YMCAのスタッフ一同願っております。

報告 ウエルネス事業部 担当 藤原 玲央

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第5回会員協議会

2016年度会員協議会を京都YMCA三条本館マナホールにおいて開催しました。

第1部は、現在日本YMCA同盟および全国のYMCAで進めている「リブランディング」の取り組みについて京都YMCAの神崎総主事より説明がありました。
YMCAのイメージ再構築戦略「リブランディング」とは、現在外部からYMCAについて持たれている印象や認識で「よく知らない」「事業や活動がわからない」という最大の課題を払しょくしYMCAの認知と理解を広げるための一連の取組みです。今回同盟のリブランディングタスクから提言されたブランドコンセプトに沿って、YMCAのイメージアップに全国で取組み、YMCAの価値や統一されたイメージの社会への浸透や新しい認識を持ってもらうことを目指していくとのことでした。この提言を踏まえて今後の各地域YMCAが行うブランドアップのための行動に、私は多いに期待しています。

第2部では、このたび新たに認証されたリーダーに「ユースボランティア認証」が授与され、続いて日本語学科の3名の奨学生の紹介と在京ワイズメンズクラブへの感謝が行われました。また昨年度新しく維持会員Bになられた8名の会員の紹介も行われました。今年も、若いユースや留学生の希望と抱負のスピーチには感銘させられました。

最後の第3部で京都YMCAの「2015年度の法人事業・決算報告」「東日本大地震支援活動5年間報告」が行われました。京都YMCAの運営状況も厳しい状況ですが、今年は熊本YMCAでも大きな地震災害による被害も発生しています。会員の皆様に、継続した「寄付金」へのご協力と市民へのアピール協力のお願いをもって、今年の会員協議会は閉会されました。
週末のお忙しい中、参加の皆様には大変感謝を申し上げます。

報告 活動推進専門委員 前   登

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私学振興会特別賞をいただきました。

6月5日、京都私学会館にて第11回京都私学振興会賞授賞式が行われ、神﨑清一校長が特別賞を受賞しました。

 

 

 

 

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