京都青年 2017年4月号


京都青年2017年4月号 記事一覧

加藤俊明 第12代京都YMCA総主事 就任

活動報告
マイ・マイ冬キャンプ
坂井画伯とたどる西洋絵画の世界
第14回 発達障がい児理解セミナー
平和のための開発教育セミナー
京都YMCA ピンクシャツデー
京都YMCA学園 卒業式&ボランティアリーダー 卒業祝会


加藤俊明 第12代京都YMCA総主事 就任

2017年4月1日より、第12代総主事に加藤俊明が就任しました。

就任のごあいさつ

京都YMCA 総主事・校長 加藤 俊明

4月より総主事就任にあたり、多くの方々に期待されている京都YMCAを担う重責と、間もなく130年を迎えようとする歴史の重さを前に緊張しております。
これまで数多くの先達、130年近く前に京都の地にYMCAを生み出した創立者たちだけでなく、京都YMCAの歴史の中で数多くの困難を乗り越え、支えてこられた多くの諸先輩の思いと苦労を覚える時にその歴史を受け継ぐものとしての畏れをこの身にしみているところであります。

私は約30年前、1985年に京都YMCAに入職しました。当時の京都YMCAは、職員も今より多く、京都市内にブランチをいくつも有していました。
しかし時代の流れの中で厳しい時期を迎え、規模の縮小を余儀なくされてきました。その厳しい時のかじ取りをしてこられた神﨑総主事やその先代の酒井総主事またその前の高谷総主事といったこれまでの総主事の働きを見て私にその勤めが務まるかを思った時に、私はその器ではない、京都YMCAのためにお断りすべきではないかと思いました。しかし、お断りしようかと思っていた私に亀井理事長は、「これは神様からの召命だと思って受けてください」と言われ、これは逃れることはできないと覚悟を決めました。

さて、多くの皆様に期待される京都YMCAの総主事という務めに対する「緊張」と「畏れ」という言葉を初めに用いましたが、それは同時に私にとっての希望であり宝でもあります。

私にとっての希望と宝とは、私個人との直接の関わりだけでなく、多くの方々が京都YMCAと様々なつながり関わりを持ち、支えていただいていることです。そしてそれらの方々のお力添えがこれからも京都YMCAを支え盛り立ててくださる大きな力であると確信しているからです。

京都YMCAには解決しなければならない課題もあり、地域社会に果たすべき務めも多々あると思います。
特に、これからの未来を担う子どもや青少年に係る諸問題を始め、一般にはまだ認識されていない私たちが取り組まなければならない課題もまだまだあると思います。それらの一つ一つにこれから主のお導きの下、皆様のお力添えをいただきながら取り組んでいくことで、皆様からのご期待に応える京都YMCAとして今後もその歴史を刻んでいければと思っております。

私自身は、浅学菲才の者ではありますが、与えられた役目を果たすべく全力を尽くしてこの職責を全うしてゆく所存でございます。なにとぞ今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

 

加藤新総主事・校長 就任に寄せて

公益財団法人京都YMCA 理事長 亀井  剛

神﨑総主事の後任として加藤副総主事が新年度から京都YMCAの総主事・校長に就任されることになりました。
加藤総主事は、1982年3月に京都教育大学卒業、高等学校講師を経て、1985年3月に京都YMCAに入職。以来、進学教育部主任、専門学校副校長、本部事務局長を歴任し、2012年6月には「新公益法人制度とYMCAの会員制度」で主事認証を受け、2016年9月に副総主事に就任されました。

緻密な仕事ぶりには定評があり、公益法人取得に当たって行政との折衝に大きな役割を果たしていただきました。また、従来から可能性を探っていた三条本館での保育園開設について、この度の総主事就任を機に、京都市の要請に応えて定員90人規模で来春4月に開園するために、加藤総主事の采配のもとに取り組んでいます。行政との折衝、全館耐震工事を含む三条本館の大改装、資金の手当て、近隣住民への挨拶、そして最重要のYMCAとしての保育理念の確立など、気の遠くなるような課題が山積していますが、加藤総主事のリーダーシップのもと、一歩一歩実現に向けて計画は進んでいます。

会員の誰からも好意を持たれ、困難に対しても神の召命と受け止め、努力を惜しまない祈りの人、加藤総主事・校長のお働きに期待するとともに、私たちYMCA会員も明日の京都YMCAの「幻(まぼろし)」(神から与えられたビジョン)を共有し、その実現にともに力を合わせたいものです。

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活動報告

マイ・マイ冬キャンプ

1996年5月からスタートし、今回で20年目、25回目を迎えた聴覚障がい児と健聴児との交流を目的とした「マイ・マイキャンプ」を2月11日(土・祝)~12日(日)、聴覚障がい児と健聴児、家族、ボランティアあわせて24名の参加のもと、京都市左京区花脊の京都市花脊山の家で行いました。

前夜からの積雪の影響で、往きのバスは到着が約1時間遅れましたが、現地は絶好の雪コンディションに恵まれ、子どもたちは2日間、思いっきり新雪にまみれて、そり遊び、雪洞づくりなどで遊びました。
夜の星空観察は、小雪が舞うあいにくの空模様となり、京都プリンスワイズメンズクラブの「☆おじさん」に準備していただいたパソコンで大宇宙をめぐる旅を見せてもらいました。高校生たちは、「初めてしっかり星のことを教えてもらった」と喜んでおり、こんな夜の楽しみ方もキャンプならではの体験です。
翌日は、ほかほか、ほくほくの焼きいも作りとマシュマロ焼きをしました。寒い中での野外料理ですが、焚き火の近くで、子どもたちは焼きながら、語り合いながら、和気あいあいと身体の芯から暖まるひと時を過ごしました。

私たちは、聞こえに障がいを持っている子どもたちも、健聴の子どもたちといっしょに、大自然の中での活動や友だちどうし協力しあって生活を楽しめるよう、生活指導や手話以外の様々なコミュニケーション方法の対応や指導方法を工夫しながら、人と人とのつながりを大切にするキャンプを行っています。今回も小学生の頃キャンプに来ていた高校生がボランティアリーダーとして参加し、同じ障がいを持った子どもたちの生活のお手伝いをしてくれました。
人は一人ひとり違うように、障がいもコミュニケーションの方法も多様です。これからも、子どもたちが生活を共にする中で、友達どうし協力しあって生活を楽しめる機会を創っていきたいと思います。

最後に今回の「マイ・マイキャンプ」は、京都YMCAの障がい児支援基金の助成を受けて実施しました。この場を借りて御礼と感謝を申し上げます。

報告 聴覚障がい児プログラム研究会マイ・マイ 代表
京都プリンスワイズメンズクラブ メンバー
宇高 史昭

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坂井画伯とたどる西洋絵画の世界

2月17日(金)19時~20時、京都YMCA201号室にて「坂井画伯とたどる西洋絵画の世界」と題し、坂井昇氏(日本画家/京都YMCA維持会員・京都洛中ワイズメンズクラブ所属)による西洋絵画入門セミナーが行われ、36名にご参加いただきました。

今回は入門編ということで、西洋絵画の歴史の全体的な流れを紹介いただいた後、具体的な作品を例に出しながら作品ビザンティン美術、フレスコ画、15~16世紀のイタリアで花開いたルネサンス文化が美術や建築の隆盛をもたらし、その後、フランス、ドイツ、スペイン等ヨーロッパ各国に広がりを見せ、その後の歴史にも脈々と息づき現代美術へと繋がっているという歴史を解りやすく解説いただきました。
一方、坂井氏が専門としている日本画は、ルネサンス以前の西洋絵画の写実と実に似通ったのもであり、坂井氏はヨーロッパへ幾度も足を運び、人里離れた小さな教会の壁画なども研究され、それが現在の自身の創作にも影響を与えていることなどを楽しくお話いただきました。

西洋絵画一枚一枚に様々な意味があり、その背景には、やはり聖書の物語やキリスト教のモチーフが非常に多く示されていることを知り、今後、絵画を鑑賞する際に、その背景にある意味を考えてみる楽しみが心に芽生えました。

参加者からは、2回目の開催を期待する嬉しい感想を多くいただきました。早い機会に続編の開催を行いたいと思います。皆様楽しみにお待ちください。

報告 YMCA活動委員会 委員長 船木 順司
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第14回 発達障がい児理解セミナー

2月18日(土)、第14回京都YMCA発達障がい児理解セミナーをこどもみらい館にて開催しました。

サポートプログラムでは、京都みやびワイズメンズクラブにご支援をいただき、毎年「発達障がい児理解セミナー」を開催しています。第14回を迎えた今年度は、「将来、働くために今から必要なソーシャルスキルとは!?」と題して、発達障がいを持つ子ども達が自立してくための環境設定について、2名の講師をお招きし、ご講演いただきました。

第1部では、花園大学の小谷裕実先生に「限りない可能性を引き出す対応のコツ」と題して、発達障がいという一区切りで対応を考えるのではなく、自閉症スペクトラム症(ASD)/注意欠如・多動症(ADHD)/限局性学習症(SLD)の特性を踏まえた上で、どのような関わり方が有効的なのかいう点を詳しくお話しいただきました。

第2部では、発達障がいの特化した就労支援プログラムを行っているエンカレッジ京都三条の山本愛子先生が「将来にむけて学童期・思春期から獲得しておきたいソーシャルスキルとは?」についてお話くださいました。エンカレッジのプログラムでは、ほとんどが大学・大学院を卒業した方が参加しており、その実践で学校で学ぶ機会と社会性スキルの違いや、社会に働くために「人に頼む事ができること」「自分自身の強み・弱みを理解できること」「成功体験があること」が大きく影響し、成人してからではなく学童期からの体験が必要であると話されていました。

62名の方に参加いただき、関心の深さが伺われ、「今後のどのような環境を作ればいいのか、見通しが持てました。」という保護者のお声もありました。

報告 サポートプログラムディレクター 金山 好美
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平和のための開発教育セミナー

今、日本や世界各地で様々な変動があり、見えない不安や平和を切り崩される危機感が私たちを覆っています。
社会、文化、経済、そして自分を見つめなおし、平和な社会をつくるために何ができるのかを考える機会として「平和のための開発教育セミナー」を2月25日(土)に開催しました。
昨年から引き続いて2回目となる今回は、ワークショップ × 開発教育講座 × ワークショップと内容盛りだくさんの1日となり、17名の方にご参加いただきました。

「世界がもし100人の村だったら」という、世界の多様性や格差を知るワークから始まった後、「インドのコットン生産現場の子ども達」に焦点を絞り、普段私たちが着るTシャツの製造工程に隠れている「児童労働問題」について考えるグループワークを行いました。
後半は、前半ワークでの気づきを元に、同志社女子大学現代社会学部現代こども学科教授、藤原孝章先生に「開発教育とは何か」をご講演いただきました。それを受けた上で最後は、様々な文化をもった人々が共生する社会のシュミレーションを行う「ひょうたん島問題」ワークを行いました。

参加者には教員の方も多く、「とても有意義でした。教員の研修としても最適だと思いました」とコメントをいただきました。
今回のセミナーでの気づきや学びを、それぞれの現場で活かしてくださるように願っています。ご参加くださった皆様、ありがとうございました。

報告 国際担当スタッフ 關 つぐみ
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京都YMCA ピンクシャツデー

京都YMCAでは、今年も「いのちあるすべてのものが共に生きる平和な世界を築く」ための第一歩として、全国のYMCAとともに、「ピンクシャツデー」に取り組みました。
YMCAのピンクシャツデーの取り組みに対し、今年、文部科学省から後援をいただきました。

 

 

 

 

 

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京都YMCA学園 卒業式&ボランティアリーダー 卒業祝会

三条校(日本語科・介護福祉学科)舞鶴校(介護福祉学科、国際観光ビジネス学科)の卒業式が行われました。

 

 

 

 

 

野外活動・サポートプログラムボランティアリーダーの卒業祝会が行われました。

 

 

 

 

 
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